“肉を食べてやせる”そんな夢のような噂が目下うずまいている。それも、牛の赤身肉が抜群にいいのだとか!その真相を確かめるべく、ダイエットの女王である管理栄養士・伊達友美氏に話を伺った!

教えて、伊達先生!「赤身肉」でやせるって本当?

「牛の赤身肉はタンパク質の塊。そしてタンパク質とは人のカラダのなかで一番重要な栄養素です。筋肉、内臓、血管、髪や皮膚、骨までも、すべて主成分はタンパク質です。そのタンパク質をしっかり食べれば、筋肉量が増え、代謝が上がり消費カロリーが増えます。

じっとしていても使うエネルギーが増えて、やせやすいカラダへと変わっていきますよ。さらに血液も主成分がタンパク質なので、赤身肉を食べて血液を増やすことで、血流がよくなります。結果、栄養や酸素が隅々まで行き渡り、燃焼しやすいカラダができ上がるんですね」

なぜ、ほかの食材よりも牛の赤身肉がいいとされるのか?

「タンパク質のなかでも、羊に次いでL -カルニチンの量が多いから。このL -カルニチンとは、カラダのなかの脂肪をエネルギーに変えるときに運び屋となってくれる栄養素。脂肪は、燃やせるところまで運ばれなければ溜まっていくばかり。それがいわゆるぜい肉(体脂肪)となります。

L -カルニチンは年齢と共に体内でつくられる量が減るので、中年太りの原因に……。だからこそ、L -カルニチンが豊富な牛の赤身肉を食べてほしいわけです。ダイエットに役立つ、食べるサプリなんですから!」

L -カルニチンの多い肉を、見分ける方法とは?

「それは簡単で、赤色の濃い肉を選べばいいだけ。逆を言うと、ダイエットにいいとされる鶏のささみなどは色が薄いでしょう?残念ながら鶏はL -カルニチンが少ないので、あまりダイエットの役には立たないんです。

牛のなかでも、サシのないヒレなどが最高で、さらに牧草飼育であることがポイント!牛はもともと草食動物で、穀物や豆を食べて育つようには生まれついていません。

穀物は牛の消化液ではうまく消化できないので消化不良をおこし、肉質としても脂肪酸のバランスが悪くなる。だからこそ、穀物飼育ではなく、牛本来の生理に則した牧草飼育の牛がいいんです」

そんな良質な牛の赤身肉の栄養素を、より効率的にとる食べ方や食べ合わせとは?

「火を入れすぎない方が消化しやすく、吸収もよいでしょう。料理はシンプルなステーキや焼肉が理想的ですね。そこで重要になってくるのが薬味の存在。タンパク質は消化が大変なので、その消化を助ける酵素を含んだ食材が必要となります。

生のわさび、にんにく、玉ねぎのすりおろしなどは消化酵素を含んでいるので是非合わせてください。あと、できれば、米も一緒に食べるべき。

炭水化物が足りないと、カラダはその分のエネルギーをタンパク質を燃やしてつくってしまいます。するとせっかくのタンパク質が、筋肉にならず脂肪も燃やせません。だから米も適度に必要なんです」

実際に、どれくらいの頻度で赤身肉を食べたらいいの?

「自分の手のひらサイズを、週に2〜3回食べるのがオススメです。できるだけ脂身は残して。そしてお肉の脂肪を酸化させないために、抗酸化成分の高いものと一緒に食べるとベスト。

飲み物なら赤ワインやマテ茶が最強の組み合わせです。色の濃い野菜や香りの強い薬味や果物もよいでしょう。肉を美味しく食べてやせる。これがダイエットの新常識ですよ!」

これは肉ラバーの皆様に朗報かと。節度を持って赤身肉を食べ続ければ、ご飯もOK、ボディメイクも簡単、というわけ。是非に明日より実践していただきたい!

伊達知美 プロフィール
だて・ゆみ 管理栄養士。日本ダイエット健康協会理事。日本抗加齢医学会認定指導士。「アオハルクリニック」カウンセラー。これまで約5000人の食事指導を行なっているダイエットのスペシャリスト。『40代からステーキはレアで食べなさい』ほかダイエットに関する著書多数

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