本塁打パークファクターとは・・・
本塁打の野球場ごとの出やすさの傾向を表す数値指標である 。
チームごとではなく野球場ごとの成績で算出するため、ある野球場のホームチームが強打者ばかりであったとしても、その影響を極力排して評価することができる。


2013シーズンの開催野球場区分別本塁打数および本塁打パークファクターに関するデータをまとめたPDFのダウンロードはこちらから

セパともに白熱するクライマックスシリーズの裏でひっそりと幕を閉じた今年のペナントレースというわけで今シーズンのホームランをまとめて2013年度シーズンの本塁打パークファクターを算出してみました。

本題に入る前に今シーズン物議を醸したいわゆる『飛ぶボール』の影響を数字で見てみましょう。



上の表は今年を含む過去3年間のチーム総本塁打数の推移です。
確かに各チームともホームランの多い年だなと思っていましたが数字でみると歴然ですね。
2011年、2012年と100本超えのチームはのべ2つしかなかったのが今年はどのチームも軒並み100本超えDeNAにいたっては中日からブランコの獲得があったとはいえ昨年にくらべて2倍ですよ、2倍。

これだけ試合内容に影響のあるボールの変更をダンマリに行なったNPBの暴挙には改めて空いた口がふさがりませんがすでに問題の加藤良三コミッショナーも辞任しているのでもうここで話題にするのはやめておきましょう。

ただ全体のホームラン数が増えるということは本塁打パークファクターを算出するうえでのサンプルが増えるので精度の高い結果が期待できますね。
では2013年度シーズンの本塁打パークファクターです。



まずはセリーグ
今シーズンもっともホームランが出やすい傾向にあったのがヤクルトの本拠地、明治神宮野球場
逆にもっともホームランが出にくい傾向にあったのは中日の本拠地、ナゴヤドーム
セリーグに関しては各野球場が持つ本来のイメージ通りの結果でほぼ納得できる数値ですね。



つづいてパリーグ
もっともホームランが出やすい傾向にあったのは西武の本拠地、西武ドーム
もっともホームランが出にくい傾向にあったのはソフトバンドの本拠地、福岡ヤフオク!ドーム
毎年あまり本塁打パークファクターの数値が安定しない
印象のパリーグですが昨年のQVCマリンフィールドの1.71などに比べればだいぶ信用できそうな数字ではあります。



パリーグでもうひとつ注目する点は
今シーズン開幕前にラッキーゾーン(Eウイング)を設置して野球場のサイズが小さくなった日本製紙クリネックススタジアム宮城
結果的に本塁打パークファクターは2012年の0.56から1.24に大幅に上昇してますね。
まぁ2011年は1.15なんで昨年の0.56自体はQVCマリンフィールド同様に疑わしい数値ですが・・・
球場縮小とアンドリュー・ジョーンズとマギーという大砲の獲得
これを同時に行なったというフロントの努力が創設以来初のパリーグ制覇に少なからず影響してるんじゃないでしょうか?

最後は統一球が導入された2011年から今年までの3年間の本塁打パークファクターの推移と平均



先ほども少し書きましたが本塁打パークファクターは毎年の数値に少しばらつきがあり数年間はデータを採っていかなければなかなか安定しないところはあります。
サンプルが3年間分でも精度は正直まだ不十分でしょうね。
先日来期以降に消化試合の廃止を検討するという報道がありましたがシーズン記録を採るためにちゃんと全日程を行なってほしいですね。

2013シーズンの開催野球場区分別本塁打数および本塁打パークファクターに関するデータをまとめたPDFのダウンロードはこちらから

さてさて飛ぶボールやバレンティンのシーズン記録更新など何かとホームランに関する話題が多かった2013年シーズン
レギュラーシーズンは終わりましたがクライマックスシリーズ、日本シリーズと日本一に向けての各チームの戦いはもう少し続きます。
残り少ない今シーズンのプロ野球
みなさん最後までおもいっきり楽しみましょう!

でわでわ