【AFP=時事】フランスで燃料税引き上げに対する抗議に端を発したデモ「黄色いベスト」運動が続く中、政府はエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権の発足当初に行われた税制改革で廃止した高所得者への富裕税(ISF)の復活を検討する姿勢を示している。

 富裕税の復活は、数週間にわたって道路や燃料貯蔵施設を封鎖するなどしている「黄色いベスト」運動の主要な要求の一つ。

 バンジャマン・グリボー(Benjamin Griveaux)政府報道官は5日、仏ラジオ局のラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)に対し「何かがうまくいかないのであれば、われわれは愚かではないので、それを変更する」「だが、今のところはまだ議論に上がっていない」と述べた。

 富裕税は、マクロン氏が展開した企業・財界に寄り添った選挙運動の柱の一つとしていたもので、投資や雇用を促すものと捉えられていた。しかし批判派からは、マクロン政権は年金生活者などへの税金を引き上げた一方で、富裕層を優遇していると非難されていた。

「黄色いベスト」運動は当初、燃料税の引き上げに反対して始まったが、今では生活費の上昇に対する抗議や、地方の小都市が直面している問題をマクロン大統領が無視しているといった不満にまで膨れ上がっている。そうした中、富裕税の復活は、燃料税引き上げの中止や最低賃金の引き上げと並んで、デモ参加者の主な要求の一つとなっている。

 グリボー氏はまた、政府が来年1月に予定していた燃料税引き上げを完全に撤回する可能性があることを示唆した。
【翻訳編集】AFPBB News

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