「今、自分ができることを頑張っていくしかない」
- ちなみに、声優の道を目指す前は、何になりたかったんでしょうか?
- それまでは教員になろうと思って、大学に通っていました。
- そうだったんですね! では、勉強をとても頑張っていた?
- いえ、そんなに得意ではなかったです(笑)。なので、声優になっていなくても、教員にはなれていなかったかもしれません。
- いやいや(笑)。でも、大学に通って教員を目指すなかで、「声優になる」というのは、大きな決断だったのでは?
- 二十歳くらいで、何でもできる時期だと思っていたので、思い切って決めてしまいましたね。
- それから声優デビューをされて…。若い声優さんたちがどんどんと出てくるなかで、焦りなどはありませんでしたか?
- 当時も、今も焦りはあります。自分より年下の方の活躍を見ていると、本当にスゴいなと感じることが多いです。僕自身も「もっと頑張らなければ!」と思うのですが、とは言っても、僕がその人になれるわけではないので…。そういう面では、今自分ができることを頑張っていくしかないのかなと、常々感じています。
- 自分のペースで、ひとつずつクリアしていく?
- 役者としてのスキル、イチ人間としての考え方をしっかり持って取り組んでいきたいですね。
意識が改まった、アニメ『櫻子さん』との出会い
- これまでの出演作品で、榎木さんにとって転機になった作品はありますか?
- 毎回、毎回出会う作品がそうではあるんですけど、最近ドラマも放送されていた、『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』はとくに印象に残っています。
- 榎木さんは、物語のストーリーテラー的な役割を担っていた、館脇正太郎役で出演されていました。メインの役どころでしたね。
- 現場に居残って収録をしたこともあって、当時の僕の芝居をすべて否定されるくらい、相当しごいていただいたのですが、そのときに教えていただいたことや仕事に対する姿勢は、今考えると、とてもありがたいアドバイスだったなと感じます。
- そこで、ひとつ意識が切り替わった…?
- そのとき、自分の仕事に臨む考えがとても甘かったことを痛感させられたんです。もちろん、スキル面が未熟だったのもあります。でも、できないなりに一生懸命やらないと伝わらないものがあるなって。もちろんその当時も“一生懸命”は出していたつもりでしたが、それだけではなく、作品に対するさまざまなことを考える必要があるんだと感じました。
- 今では、こちらもメインどころとして出演中の『活撃 刀剣乱舞』が放送中ですね。
- 以前から作品ファンのみなさまが期待してくださっていたタイトルなので、そのぶん、作品を担う責任を感じています。でも、プレッシャーではないですね。頼りになる先輩方と一緒にお芝居をさせてもらっていますが、自分なりのことをやれたらという意識は変わりません。
- お話をうかがっていくなかで、「自分は自分」というスタンスを崩さずにお芝居に臨まれているんだなと思いました。こういうインタビューでは、いつも「憧れの方は?」と聞いてしまうんですけど、榎木さんにとって、憧れの人っていうよりかは…。
- やっぱり、自分は自分だという意識のほうが大きいです。みなさんから学ぶことや、本当にスゴいと尊敬することもたくさんあるのですが、その方を目指したい、という思いとは、少し違いますね。
- ちなみに、声優ユニット「8P」で共演されている畠中 祐さんは、尊敬する人に増田俊樹さんの名前を挙げられていました。お芝居のスタンスが似ているんだそうです。
- そうなんですか! 僕、祐くんのお芝居はすごく好きです。ガムシャラで絶対に手を抜いていない感じがします。毎回、強い気持ちを持ってお芝居をしようとしているのがヒシヒシと伝わってくるので、そういうところは僕も見習いたいです。
仕事で溜まるストレスは、〇〇でしか癒やされない!
- 声優さん同士で遊びに行ったり、ご飯に行ったりすることはありますか?
- 収録終わりでご飯に行くことはありますが、プライベートで時間を合わせて会うことは、あまりないですね。というのも、みなさんとても忙しいので、時間を合わせるのが難しいんです。
- では、プライベートの時間はどう過ごされることが多いんでしょう?
- そんなに特別なことはしていないです(笑)。本を読んだり、映画を見たり…、整体に行って体のメンテナンスをしたり、あとは、次の日の仕事の準備をしています。
- お家にいるときは家事をされますか?
- 掃除はわりと好きなので、いつもやっています。部屋はだいたい綺麗だと思います!(笑)
- では、榎木さんの疲れたときの“癒やし”はありますか?
- 何でしょう…あまりピンとこないんですが、でも僕は、私生活であまりストレスが溜まらないタイプの人間なんですよ。
- そうなんですか!
- 仕事をしているなかでは、「できなかった」とか「もっとこうすればよかった」と…ストレスとはまた違うかもしれないけれど、そういう鬱屈としたものが溜まったりしますが、でも、それを癒やせるものって…結局、仕事でしかないというか…。
- 仕事で溜めたものは、仕事で解放するしかない?
- 「ダメだったな」って思ったものを、別の現場…次のチャンスで挽回できたときに、「癒やされた!」って感じます。
- なんと! カッコいいですね。
- いやいや、カッコよくも何ともないです! ただ、僕は不器用なので、アドバイスをすぐに表現できないことが多くて。だからこそ、仕事のなかで生まれた課題をクリアできたときが、一番癒やされる瞬間なんです。
- 榎木淳弥(えのき・じゅんや)
- 10月19日生まれ。東京都出身。A型。主な出演作品は、『カードファイト!! ヴァンガードG』シリーズ(綺場シオン役)、『活撃 刀剣乱舞』(堀川国広役)、『ベイブレードバースト』シリーズ(紅シュウ役)、『デジモンアドベンチャー tri.』シリーズ(高石タケル役)、など。出演アニメ『アイドルマスター SideM』が10月から放送開始。
出演作品
- 映画『スパイダーマン:ホームカミング』
- 全国ロードショー中!
- http://www.spiderman-movie.jp/
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— ライブドアニュース (@livedoornews) 2017年8月18日- 受付期間
- 2017年8月18日(金)12:00〜8月24日(木)12:00
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