NTTドコモは、3月2日にネットワーク説明会を開催。 Premium 4Gを6月より受信375Mbpsに高速化すると発表しました。また、3.5Ghz帯TDD方式による受信370Mbpsサービスも同月開始するとしています。

受信時最大375Mbpsに関しては、2GHz帯と1.7GHz帯、800MHz帯の3つの周波数帯を束ねるキャリアアグリゲーションを使用します。これは、従来3GとLTEを併用していた800MHz帯のフルLTE化により実現。なお、800MHz帯のフルLTE化は都市部などの一部エリアに限られ、それ以外の地域は受信337Mbpsに留まるとしています。

また、TDD方式の3.5GHz帯も新たに導入します。TDD方式は従来NTTドコモが利用するFDD方式に比べて効率の良い通信方式で、1.7GHz帯のFDD方式とのキャリアアグリゲーションにより、受信最大370Mbpsの高速通信を実現します。

なお3.5GHz帯は電波の特性として直進性が高く、障害物の裏に回りこみにくいことから広域のカバーには向きません。NTTドコモとしても、3.5GHz帯はユーザーの利用が集中する都心部の駅前などに、アドオンセルとして追加するとしています。なお現状のフィールド試験では340Mbps以上の実効速度を計測しているとしています。

また今度のネットワークの高速化については、MIMOや256Qamなどの高度化をはかり、2017年度までの500Mbps超への高速化、2020年までの5G早期導入に繋げるとしています。

また東日本大震災を教訓にしたネットワーク信頼性の強化の一環として、大ゾーン基地局のLTE化を2017年3月末に展開するほか、多様な災害に備えて信頼性を強化した中ゾーン基地局を展開。さらに、通信サービスに関する主要設備の西日本への移転、バッテリー無停電化やエンジン無停電化などで、社会インフラとしての信頼性強化を図るとしています。

質疑応答(一部)


Q:3.5Ghz帯はもともと夏導入予定とアナウンスしていたが、巻き上げた?

A:開発が順調に推移した。3.5GHz帯はすでに無線局として利用している方もおり、細かな調整は継続しているが、今のところ6月から全国でスタートできる。3.5GHz帯は8車線分の全く新しい道路を作ることに相当し、快適さを増す効果が大きい。なるべくはやくお客様に快適さを届けたい。

Q:対応デバイスは当初Wi-Fiルータのみ?

A:詳細は夏モデル発表会でアナウンスするが、現時点では色々なタイプの製品を対応させていきたいとしか言えない。

Q:800MHz帯を一部地域でフルLTEするというが、3Gを停めて大丈夫?

A:3Gのトラフィックはしっかり見ている。2GHz帯のみで十分対応できるというメドがついた地域だけ停める。日本全国多くのお客様に3Gを利用いただいている。その辺も考慮しながら、375Mbpsサービスを広げていきたい。