遠山正瑛氏は生前に中国の砂漠緑化に尽力した人物だが、中国メディアの百家号は14日、遠山氏を「最も敬服に値する日本人」として絶賛する記事を掲載した。

 記事は、中国の内モンゴル自治区恩格貝のかつての状態を撮影した写真を掲載し、「当時は緑の木が全く見られない、黄砂が吹き荒れる荒涼とした砂漠地帯だった」と紹介。かつては植林したとしてもすぐに植物が枯れてしまうため、多くの専門家たちはこの地の手強さの前に尻込みしていたと説明した。

 しかし、遠山氏は進んでこの挑戦に立ち向かい、84歳という高齢をものともせず、恩格貝の炎天下で毎日10時間を超える作業を行ったと紹介。また遠山氏の呼びかけにより、なんと「7000人を超えるボランティア」が恩格貝に来て遠山氏と共に植林作業を行ったとした。

 たった独りでこの非常に難しい緑化作業に取り組み始め、しかも7000人もの日本人ボランティアの心を動かし、さらに300万本もの樹木を植林したことに対して「無数の人が感動を覚えた」と説明。当時の中国国家主席でさえ、二度も遠山氏に会って励ましと賛同を与えたと紹介した。

 遠山氏の功績をたたえて国際連合は「人類への貢献賞」を授与、また内モンゴル自治区政府は「駿馬賞」を授与したとし、遠山正瑛氏はまさに最も敬服に値する日本人であると絶賛した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)