中国メディアの環球網は9日、英フィナンシャル・タイムズの報道を引用し、米アップルのスマートウォッチである「Apple Watch(アップルウォッチ)」が発売されるのは数カ月後だとしながらも、米国で開催中のコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)では早くも「パクリ」が展示されていると伝えた。

 記事は、アップルウォッチを模倣したとみられる製品は中国メーカーによるものだとし、定価350米ドル(約4万2000円)のアップルウォッチに対し、中国メーカーの製品は60米ドル(約7170円)ほどだと伝えた。

 続けて、フィナンシャル・タイムズが中国メーカーの「パクリ製品」について、「CESを取材中、アップルウォッチと外観上は瓜二つの模倣品を発見した」と伝え、「世界最大規模のエレクトロニクスショーにおける露骨なパクリ」と指摘したことを紹介。一方で、パクリ製品の存在は中国企業の「最先端の製品を模倣する速度と正確性、大胆さ」を示すものだと論じたことを紹介した。

 また、中国メーカーの製品は電源が落とされた状態で展示されていたと伝え、メーカーの1社である深セン市の企業の話として「パクリ製品に搭載されているOSはアンドロイドではあるが、インターフェースはアップルウォッチと同じiOSそっくりに改造している」と報じた。

 そのほか別の模倣したとみられる製品はすでに、中国のネット通販サイトで販売されていると紹介したうえで、市場調査会社のCreative Strategiesのアナリストの話を引用し、「中国では大量のパクリ時計が生産されており、アップルウォッチのパクリ製品が登場したことは何らおどろくべきことではない」と指摘。さらに「iPhone」や「iPad」を模倣したとみられる製品も中国で登場したが、「アップルの売上高にはほとんど影響ない」と指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)  adrianhancu/123RF.COM)