はるか昔の授業でちょっとだけ学んだ記憶があるもの。それは脳の奥深くで意外にも長く眠り続けているようだ。交通事故で脳にダメージを受けた後、中学校で少しだけ学んだフランス語がペラペラと口をついて出てくるようになった25歳男性の話題をご紹介したい。

英バーミンガムでは今、ロリー・カーティスさんという25歳の男性が経験した不思議な現象が注目を集めている。2012年8月、豪雨の高速道路で大型トラックと衝突という交通事故により脳に強いダメージを受け、ヘリ空輸で「クイーンエリザベス病院」に搬送されるも6日間の昏睡状態に陥ったカーティスさん。彼はその眠りから覚めるとなぜかフランス語で会話するようになり、人々を驚かせたという。

看護師に流暢なフランス語で語りかけたカーティスさんであったが、それを学んだのは中学3年生の時だけ。特に得意科目というわけではなかったらしい。さらにウスターシャー州レディッチの出身でありながら、彼は「ハリウッド俳優のマシュー・マコノヒーです」と名乗り続けたという。治療を終えて自宅に戻ったカーティスさんは、自分の脳に何が起きたのかと首をかしげるばかりだそうだ。

カーティスさんと同様の例がオーストラリアでも確認されている。ベン・マクマホンさんという男性は、交通事故で1週間の昏睡状態が続いた後になぜか中国語をペラペラと話し始め、現在は中国語のテレビ番組にて活躍中である。中国語は過去にちょっと学んだだけだそうだ。世の中にはほかにも、脳に強いダメージを受けた後でずば抜けてIQが高くなり有名になった人々がいる。これだけ医学が進歩しても、脳の分野はまだまだ解明されていないことが多々あるそうだ。

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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)