8日に迫ったJリーグ・ヤマザキナビスコカップ決勝戦=サンフレッチェ広島×ガンバ大阪を前に、1日放送、テレビ東京「FOOT×BRAIN」では「カップ戦のあるべき姿とは!?」と題し、サッカー解説者・セルジオ越後氏が3つの提言を行った。

日本では、オープンカップとなる天皇杯とJクラブのみで争うヤマザキナビスコカップが大きなカップ戦として知られている。リーグ戦とは異なる一発勝負が醍醐味であり、過去の歴史では数々のジャイアントキリングが起こっているものの、決勝戦以外は注目度も低く集客は苦戦傾向にあるのが現実だ。鹿島アントラーズの強化部長である鈴木満氏とともに語ったセルジオ氏の提言は以下の通り。

●AKB48をマネすべし!
セルジオ氏「(AKBは)選挙がなかったらあんなに盛り上がらないんじゃないかと思うんです。マニュアルをこなすんじゃなくて新しいものを取り上げてやっていく。例えば、今はトーナメントに入ったら抽選(2012年決勝トーナメントより導入)をやってるんですけど、あれをアピールする抽選にできないかなとか。

コツコツ、大人しくやってる。もっと新しい人を引き出すとかね。もっと予選の段階から試合を観に行こうって、そういうものじゃない?決勝だけ入ればいいもんじゃない。選手が育つのに、どの試合もできるだけ多くのお客さんを入れることによって育つ。AKBの仕掛け方はすごく上手という感じがします」

鈴木氏「プロですから。興行ですから選手も露出して集客だったり認知して貰うところに加わっていく必要はある。ただ、僕ら現場の管理者としては日程調整とかをしても練習優先だってことにはなっちゃうんですけど、サッカー全体を盛り上げるためには考えていかないといけない」

●ぬるま湯ではなく煮えたぎれ!
「Jリーグのスタートと同時に1つの新しい大会で1億円の賞金で皆、無我夢中になったんですけど長くやることによって大会のアイデンティティがどれくらい伝わっているか。ちょっと日本のサッカー界は冠に甘えてないか。

(ヤマザキナビスコカップは同一スポンサーによる最長のカップ戦としてギネスに認定されているが)いつかなくなったらどうするかってことを考えることが大切。こんな長くお金をくれているスポンサーにもう少しお返ししないといけない。放っておいたら、ずるずるダメになっていく感じがする」

●ニンジンをぶらさげろ!
「子供って昔100円とか50円、お年玉あげたら喜んでいたけど今は一人も喜ばないよね。何万円あげなかったらダメ。要するにニンジンは固定したら時代は違うし、素晴らしい賞金ですけど現代社会でどれくらいの意味をもたらすか。1試合ごとに幾らとか、もう少しお金を貰えるところに工夫する。この大会出たらもっと得することを数字でお金で見せてあげてもいいんじゃないか」