19日放送、NHK「サンデースポーツ」では「日本サッカーの明日を考える会議」と題し、元日本代表・福西崇史氏、サッカージャーナリスト・大住良之氏、Jリーグチェアマン・村井満氏、ブラジルW杯開幕戦の主審を務めた西村雄一氏が意見を交わした。
先の国際親善試合ではブラジルに大敗を喫している日本代表にとってJリーグのレベルアップは急務の一つ。だが、様々な指標をもとに作られた各国リーグランキングでJリーグは30位に位置するなど世界的に見てもその評価は低い。
プレーの面でもファウルになるとすぐに倒れたり露骨にシミュレーションを狙う選手が目立つなど本質的とは言えないプレーが多く見られる上、そのたびにプレーも止まりゲームのスピード感が失われている。
これにはハビエル・アギーレ代表監督もFIFAのインタービューで「Jリーグの試合を見た中で幾つかの試合が親善試合のように見えた。選手が倒れるため8回から10回ボールが外に出され、水を飲むために10回から12回プレーが止まる。こうしたことは代表チームのレベルに反映される」と問題視している。今後のJリーグについて、村井チェアマンら有識者達のコメントは下記の通りだ。
大住:この間のブラジル戦を見るとJリーグの人が沢山出てましたけど世界のトップとは差がある。これはJリーグのレベルの問題でもある。特に激しさ、たくましさ、ゴールへ向かう姿勢は表現できていない。
(Jリーグでファウルをアピールする選手やシミュレーションを狙う選手の映像が流れると)足は掛かってますけどすぐに起きなきゃいけない。これは痛がってますけど痛がるようなシーンではない。これは完全なシミュレーション。顔に当たってないのに当たったふりする。しかもレフェリーに詰め寄る。こういうシーンがすごく多くて、それがJリーグの魅力の欠如に関わっている。
福西:ファウルになるとプレーが止まる。サポーターの方々もサッカーを観にきているわけで。討論しているのを観にきているわけではないので、その辺は選手としてもパフォーマンスとしてしっかり出すべき。
西村:海外のプレーヤーのプレーを見ていると耐える力が強い。レフェリーとしては起きた事象が全てですので。倒れてしまえば笛は吹かざるを得ない。そういったところで言えば選手の方に協力を仰ぐ必要がある。
村井:(W杯ではJリーグで取るようなファールを取らない場面も多かったという印象を持ったが)基本的にはどんどんプレーを連続させていく。ボールを切らずに、外に出さずに続けていく。レフェリーもどんどん流していく。(見習うべき?)はい。スピード感とかアクチュアルプレーイングタイムって言うんですけど、実際にプレーしている時間の長さとか学ぶべきことが多い。
福西:フェアでクリーンというのは必要。ただ戦いの場で勝負があるので勝負にこだわるのも必要な部分。一生懸命やる、激しさもあり、そういうところのせめぎ合いがタフなゲームを生む。
大住:タフなゲームをしてかないと。
村井:軽い接触で倒れて痛がったり、ファールって審判にすがるような態度をとったり、選手の気持ちの中でも次にいく次にいくっていう逞しさは欲しい。ボールを簡単に出してしまうことでサポーターがそこに対して許さないとか、レフェリーのレベルアップとか、関係者全てのレベルが上がっていかないと。
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