(3) 香川と本田のトップ下論争に終止符が打てる。

3つにはこれで、上記のような布陣であれば、流れによって、香川がトップ下になったり、本田がトップ下になったり、というイーブンでフレキシブルな関係を作る事ができるし、また、状況によっては、香川と本田が同時にトップ下の位置でプレイする事もできる。もちろん、「4−2−3−1」でも、トップ下とSHはポジションチェンジできるが、基本的にはどちらのポジションであるか、という部分で守備負担はイーブンではないし、「4−2−3−1」の2列目が、香川、本田、岡崎、といういつもの配置であると、香川がトップ下に入って行った時に、やはり詰まったり守備のバランスを崩しやすくなってしまう。どうしても右SHがボランチ的(もしくはSB的)にプレイしないとそうなりやすくなってしまう。

という事で、ブラジルW杯まで残り約2ヶ月。代表戦が少なく、これまでと比べると、まだW杯モードに入れていないところに大きな不安も感じるが、とにかくもう少しザックには、より良い布陣や戦い方を追求して欲しいと思う。今のままであれば、日本代表がグループステージを突破できる可能性はやはり30%から40%ぐらいだと思うし、コンディション次第という事では納得できないところもある。コンフェデレーションズカップの再現にだけは絶対になって欲しくない。そして、そのためには、誰を選ぶのか、という事も重要だが、それ以上に、今までの課題を、きちんと本番までには少しでも解決・改善しておく、という事の方が重要だと思う。選手選考でよりも、そういう部分でのサプライズに期待したい。