FacebookをはじめとしたSNSの浸透で、その境界は多少曖昧になってきているとは言われていますが、ネットでの自分とリアルでの自分にちょっとしたギャップがある、というのは誰しも経験あるのではないでしょうか?
仮想の世界のもうひとりの自分。その個性を端的に表しているのが「ユーザーネーム」であると言えましょう。

ブログやオンラインゲームなどで、センスのあるユーザーネームの持ち主を見かけると、何となく注目してしまうし、思わずクスっと笑ってしまうようなひねりのある名前も目を引きますしね。
あと、乙女チックなユーザーネームを見ると、きっと若くてかわいい子に違いない、なんて勝手に想像しちゃいます。

リアルと違って、単なる呼び名としてだけではなく、どんな人なのかまで想像をかきたてられるものですから、新しくつけるなら慎重に選びたいもの。どうせなら、モテそうなのがいいですよね。

そこで、「なんとなくモテそう」と思うような名前をリストアップ(ひらがな・カタカナ・漢字に限定)し、周りにいる各方面の男性諸氏に評価してもらいました!

【本名の一部またはリアルのニックネームっぽい】
例:ちぃ、まーたん、ナオ、ゆう、etc.

・「本当に周りからそう呼ばれていそうでリアリティがある。」(デザイナー・38歳)

・「素朴な感じでガードが低そう。実際はそんなことないんだろうけど、何となくネット慣れしてないイメージ。」(ゲーム制作・39歳)

と、概ね好感度高し。
名前だけではありますが、比較的若く見えるという意見もありましたよ。

【かわいい名前は最近の子どもにならえ!】
例:流愛(るな)、乃愛(のあ)、沙羅(さら)、心春(こはる)、萌果(もか)、沙綾(さあや)

・「え?キャバ嬢?…なんて読むの?でもユーザーネームならいいか…。」(自動車販売・41歳)

・「漢字の見た目からしてかわいい。雰囲気があっていいと思う。」(編集・34歳)

最近の赤ちゃんの名前ランキングなどを参考にするのもいいかもしれませんね。
親御さんが熱意を持って考えているだけあって、かわいい名前のオンパレードであることは間違いない!
個人的には、美桜(みお)や葵(あおい)など植物の漢字が入っていると、はんなりしたイメージになっていいなぁ、などと思いますが、どうでしょうか。

【趣味に関連づけて、自己アピールも】
例:奏(かなで)、伊織(いおり)、ビビ、花音(かのん)

・「その人の趣味が一目でわかって、どんな人か想像しやすい。」(編集・34歳)

・「わかる人にはわかる、的な?親近感が湧くのと、逆にオタ的要素を感じて引くのがありそう。」(デザイナー・38歳)

奏はスキマスイッチの名曲、伊織は漫画の『るろうに剣心』、ビビは『ワンピース』の登場人物。
自分の趣味と属性をほのかにアピールするためにも良さそうですね。

他にも、フラワーアレンジが好き、という理由で「花音(かのん)」、音楽講師をしている「ぴあの」とかね。同じ趣味だとパッと見でわかると、なんとなく親しみやすい、というのもあると思います。

【ユニセックスな名前はどう?】
例:つかさ、じゅん、りょう、まことetc.

・「サバサバ系な感じがしていいかも!」(web制作・39歳)

・「いや、ひらがなにすることで、逆に女性らしさすら匂わせている…。」(編集・34歳)

こうして並べると宝塚の男役みたいで、なんだか素敵。
ひらがなや、女性らしい漢字を当てるのも(まこと→真琴)、どんな女性なのか想像力をかき立てられるかも?

ちなみに、イタいと感じるのは
・「『漆黒の○○』みたいな不思議な冠がついてるとか、中二病がこじれてるような名前はイタいですよね。『§』や『†』が入ってたりすると中二っぽい。あと、自分の体型的特徴などを入れた自虐的なユーザーネームはイタいというか、見ててつらいです。」(ゲーム制作・39歳)

・「自分のことを『○○たん』や『○○ちゃん』と書いてると、あなたいくつ?と思う。あと、名前がかわいいのは構わないけど、『○○子は〜』という感じで、一人称も名前だと引きます。」(編集・34歳)

など、ちょっと突き抜けてしまった感を漂わせたり、現実とのギャップがありすぎるのはいかがなものか、という辛辣なご意見を賜りました。
呼び名ひとつでキャラを想定されてしまうだけに、たかがユーザーネームと言えども慎重に考えなければ、ですね。

かといって普通すぎてユーザーネームがかぶってしまうと、掲示板サービスなどでは混乱を招いてしまうことも。
できるだけオリジナリティがあって、なおかつかわいくて、常識ハズレでないユーザーネームでネットライフを満喫し、あわよくばモテてみたいものです。もう、仮想の世界でもいいんで。

余談ですが、cocoloni PROLOで連載中の御手洗直子さんがネット婚活をしていた頃のユーザーネームは「かばやき三太郎」だったそうです。こちらはモテそうにはないけれど、とにかくインパクトがあって、一発で覚えてもらえるって意味では魅力的な名前ですよね。
普段はおすまししていても、ネットの中ではお笑い系になってみたい!なんて思っている人は、こういう、見た瞬間に笑っちゃいそうな名前をつけるのもいいかもしれませんよ。

(文=石村佐和子)

実録エッセイ『31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる』で人気の御手洗直子さんのマンガ&コラム
みんなのこんかつ(http://cocoloni.jp/culture/24108/)