「FACTOTUM(ファクトタム)」が9月18日、都内で2014年春夏コレクションのファッションショーを開催した。フィンランド語で「新しい波」を意味する「UUSI AALTO」をテーマに、初のメンズとウィメンズの合同ショーで新時代を示す「ジェンダーフリー」のキーワードを打ち出した。

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 毎シーズンひとつの国や地域から着想したコレクションを発表している「FACTOTUM」のデザイナー有働幸司は、世界的な建築家でデザイナーのAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)の故郷であるフィンランドを訪れ、その軌跡を辿る旅からコレクションのインスピレーションを得たという。北欧のモダンなデザインや、フィンランドの自然と人との関わり、そしてAlvar Aaltoのデザイン哲学が、温かみのあるウェーブ柄やモアレ模様、レンガ色、光をイメージするグレーのミックスといったテキスタイルやカラーに反映された。ディテールには60年代から70年代後半のテイストを落とし込み、「新しいものを学ぶ」という行動を反映させたスクールスタイルにモダンスポーツの要素を注入。ショーの後半は着易さを重視した仕立てのドレスラインを中心に、男女混合で自由なスタイルが表現された。

 初めてメンズ・ウィメンズの合同ショーに踏み切った有働幸司は今回、「新しい時代や価値観を伝えられたら」という考えから、男女の境界線や固定概念を開放する「ジェンダーフリー」を「FACTOTUM」らしいスタイルで提案。2010年秋冬シーズンにデビューしたウィメンズライン「FACTOTUM femme」は、デニムと共にモードとリアルクローズを融合する「FACTOTUM」のアプローチとメンズウェアのものつくりを反映し、徐々に需要が高まっているという。8月には代官山のフラッグショップを新装オープンし、「homme」「femme」「Denim Line」「Dress Line」「Activity Line」の5ラインの複合展開を開始。ブランドの立ち上げから約10年が経ち、「総合的なブランドに進化している」(有働幸司)という。


■2014年春夏コレクション「UUSI AALTO」全ルック
 http://www.fashionsnap.com/collection/factotum/2014ss/