そして5月11日に岩手で開催される握手会に、松村香織がやって来ることが分かった。しかし“かおたんちゃん”は行事の予定が入っているので、参加できなかった。彼女は「会いに行くために行事を休んだら、かおたんに怒られるし、無理をして行ってもかおたんにもファンの人にも迷惑をかけるから」と行事を休む方法を選ばなかったのである。

岩手産業文化センター アピオで行われた“『So long!』全国握手会イベント AKB48祭り 東北エリア”には多くのファンが訪れて、研究生レーンにも長蛇の列ができた。山田町の子ども達も各自の推しメンと握手を終えて、マブリットキバさんや代表の子どもがまとめ出しするために残った。今回は子ども達の総意で、「かおたんにお礼を」とまとめ出しの握手券は全部が松村香織に使われたという。

代表の子どもは「かおたん! はじめまして、山田町の子ども代表で、“かおたんちゃん”の代理できました!」と感謝を伝えると、ジオラマの件を話した。松村も感激して「ありがとう! 私がジオラマが見れることってできないかなー?」と希望していた。マブリットキバさんも「山田町公式のお礼」を伝えた際に、松村がジオラマを見たいという願いを聞いている。

握手会会場を後にする前に、山田町の一行は戸賀崎AKB48グループ総支配人と話す機会があった。マブリットキバさんからジオラマの件を聞いた戸賀崎支配人は、「よし! どのイベントか握手会かわからないけど、ジオラマを展示しよう」と提案して一気に話が進んだのである。マブリットキバさんはその不思議な展開に、「子ども達のいう“幸運を呼ぶジオラマ”をオレは信じてみたくなった」と希望を見出していた。

マブリットキバさんのGoogle+では冒頭に「今回は相当に長い記事なので…」と注意書きがあるほどで、さらに臨場感溢れるレポートが綴られている。読者からは「終身名誉研究生って肩書きだけどかおたんは、かおたんちゃんや山田町のみんなの心の中ではセンターポジなんですよね」、「最近精神的にまいってしまうことが多いですけど、こういうレポを見てまた頑張ろうと心をつなぎとめています」、「かおたんの件は、被災地や復興地に直接行かなくとも『誰かのために』という思いで、子どもを救った貴重な例」など様々な反響があった。

近いうちに“幸運を呼ぶジオラマ”が山田町を飛び出して、他エリアの握手会に展示されることだろう。それを見た松村香織からどんな感想が聞かれるか楽しみである。彼女のことだから、Google+の「BBQ松村香織の今夜も1コメダ」でも紹介してくれそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)