――エディはOFCで戦ううえで、同じライト級に青木真也選手、そしてゾロバベル・モラエス選手が活躍しています。

「シンヤはキャリア40戦、ゾロは柔術でずっと戦いMMAにその場を移してきた。僕はまだまだこれからだし1試合、1試合与えられた試合で結果を残すだけ」

――正直なところ、OFCだけで戦っているとイヴォルブ・ファイターとしてマッチメイクもそれなりに考慮される部分もあると思います。

「もちろん、OFC以外でも経験を積みたいと思っている。僕の最初のMMAの試合の相手は20戦目ものキャリアの持ち主で、ダン・ハーディにも勝ったことがある相手だった。ポール・ジェンキンス、ポール・デイリー、サミ・ベリックという英国のトップと戦ってきたファイター(リー・ドゥスキー)だったんだ。

僕には失うものはなかった。ただ、戦うだけ。負けてもしょうがないし、とにかくチャレンジしたかった。そして勝った。英国のイベントのチャンピオン(ジェイソン・ボール)だった。彼は僕と戦ったあと、エジソン・ベルトに2勝している。あの時は、みんなは『バカなことするな。まだ2試合目で、相手はチャンピオンだぞ』って言っていた。

構わないんだ。僕は自分を信じていた。勝ち負けよりもチャレンジしたい気持ちが強かった。そして勝てた」

――その気持ちの強さをもって、現在イヴォルブでムエタイのトップ、柔術のトップ、レスリングのトップと練習していることについて、どのような心境ですか。

「まだ、信じきれないっていうのが本音だよ(笑)。僕はずっとマーシャルアーツを見続けてきた。まさかシンヤと一緒にトレーニングできる日がやってくるとは思いもしなかったよ。だって、ずっと試合を見てきた選手だよ。そのシンヤと毎日顔を合わせ、一緒に練習しているんだ。『どうにかなっちゃったんじゃない?』っていう感じなんだ(笑)。

そしてムエタイのトレーナーは、ナムサックノーイだ。彼のムエタイのテクニックは、それは美しいモノだった。だから、彼の試合もずっと見てきた。300試合も戦ってきたのに、体にダメージが残っていない。たったの15敗だよ。技術的にもパーフェクトなんだ。そんなナムサックノーイと今、練習している。ホント、この練習環境は夢のようだよ」

――アルナウド・ルポンに勝ったことで正直、東南アジアのアップカミングファイターではエディの相手にならないと思います。OFC以外のプロモーション、例えば日本でチャレンジしがいのある、そして経験になるファイターと戦ってみたいという気持ちはありますか。

「もちろん、そんな機会がもらえるなら絶対に日本で戦いたい。マーシャルアーチストとして、北米流のポイント重視の戦いよりも、日本のピュア・マーシャルアーツとして、フィニッシュする戦いを重視している。PRIDEは僕にとって、最高のオーガニゼーションだった。UFCじゃない。ベストファイターが集まり、ベストファイト……、ハートとハートがぶつかる戦いが繰り広げられていた。

会場の雰囲気、なんといっても観客のMMAに対する知識が素晴らしかったよ。静かに試合を凝視して、サブミッションを狙うと大きな歓声があがる。あの雰囲気が本当に懐かしい。UFCだったら、みんなKOを見たがるよね」

――今、トップファイターはUFCに集結しています。エディの最終的なゴールはどこにあるのでしょうか。

「とにかく僕は良い試合、質の高い試合を求めていく。何もUFCで戦うということとイコールではない。目標がただUFCで戦いたいっていうのは違うと思う。僕がUFCで戦いたいと思うのは、世界のトップファイターと戦いたいから。それがUFCで戦いたいという理由だ。だから、UFC以外のトップファイターとだって戦いたい。日本にもトップファイターが残っている。特に軽量級はね」

――練習環境では夢が実現していますが、リングかケージでもエディの夢が叶うことを願っています。

「OK!! サンキュー・ソー・マッチ」