純粋だけど、恋愛偏差値が低いのは“負け美女”の典型

 『オズ はじまりの戦い』は、キャラの立った3人の魔女が出ているのが見所ですね。まず、“西の魔女”セオドラは夢見る少女と言うか、無邪気な可愛さがありますよね。オズとダンスを踊ったりノリも良いし、情熱的だし、一緒にいて楽しい女は魅力的だと思います。今の女の子達って、自分からガツガツ行きにくい世の中だけど、「出会いがない」と嘆いている人は、セオドラを見習うと良いと思いますね。でも、純粋だけど、「恋愛偏差値、低っ!」と。これは“負け美女”の典型です。攻撃力はすごく強いんだけど、レザーのパンツ履いてちゃダメですよ。

 “東の魔女”エヴァノラは女の業を煮詰めて出来上がった“THE 女”って感じ。年齢不詳の美しい方だなと思ってたら、レイチェル・ワイズは42歳なので、美魔女ですよね。アラフォーになると、仕事にかまけたり、肌の手入れとか忘れちゃったりするじゃないですか。でも、エヴァノラは美への執着があるから、難易度の高いボディコンシャスなドレスも着るし、シワも一つも見当たらなかったし。執着が過ぎると良くないけど、自分への美意識の高さは見習うべきかなと。女の子の中には、ぷちエヴァノラがいるので、誰が観ても共感できるんですよね。多分、可愛いグリンダは同性・異性みんなから愛されたと思うけど、私はこんなで…ってエヴァノラも美人なんですけどね。でも、自分が美人かどうかではなく、どうしても人と比べちゃう心ってあるじゃないですか。よくFacebookで、他人が子供と一緒の写真とかアップしてると、ちょっと卑屈になる自分がいて、“いいね”を押すけど、素直じゃない感覚。「旦那の年収2千万かよ!」みたいな、人と比べちゃう所が、すごく女っぽいなと感じましたね。

 “南の魔女”グリンダはいい女の典型というか、オズに対する接し方も、彼女の行動は全部「私のために」じゃなく「国民のために」とか、単純なエゴじゃないんですよね。あと、しっかり男を見据えて、過大評価も過小評価もしない。尚かつ、その人の心が綺麗だと思ったら、信じて付いて行く賢さは、今の女の人達が結婚相手を選ぶ際に絶対に必要なポイントなので、学ぶべきかと。ただ、グリンダは全て良いかと言ったら、そうでもなくて。こういう八方美人なキャラは、女同士の些細な嫉妬を買いやすいだろうなと思います。グリンダには“自虐”の精神が無いので、「そういう所はもうちょっと気を付けろよ」と言いたいですね。客観的に自分の容姿を見て、「そりゃ嫉妬買うよね」って理解して、節度のある行動をしないといけませんね。


“負け美女”は、男受けのいい“女子アナ”とはウマが合わない

 でも私自身は、なんだかんだでグリンダとは結局ウマが合わないと思います。グリンダはモテモテで、男受けも良くて、いつも笑顔で、要するに“女子アナ”ですよね。そういう子に愚痴ったり、自分のあくどい部分を共有できないから、あまり仲良くなれないだろうなと(笑)。嫌いじゃないし、可愛い子だなと思うけど、ちょっと距離を保って付き合う感じですね。

 セオドラとはもう仲良くなれますよ! 女子会したら絶対に一番面白いもん。お酒とか飲ませたら、面倒臭いかもしれないけど。セオドラとは「あんた、本当に男受け悪い服を着てるわね」「いや、私も」みたいな感じで、お互いに言い合って。ピュアな心も持ってるし、一番気が合うなと。

 エヴァノラは怖過ぎですよね。私は近寄りません。Twitterとかでお互いにフォローしてるぐらいの関係に留めます。LINEでメッセージが来ても、スタンプ返すだけみたいな。触らぬ神に祟り無し。

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