3日前からロンドンで発生している暴動は、スポーツにも大きな影響を及ぼすこととなった。イングランド代表は10日、ウェンブリーでオランダ代表との国際親善試合を行うことになっていたが、イングランドサッカー協会(FA)は9日、試合の中止を発表している。

チケットはすでに7万枚が販売され、オランダ代表の選手たちも9日朝にすでにロンドンで状況を待っている状態だった。だが、あらゆる警官を暴動の対策に充てなければならない警察の要請により、ウェスト・ハムとチャールトン、クリスタルパレスも10日に予定していたカーリングカップの試合を延期することに決定している。

もしもロンドンでの暴動が週末までに収まらなければ、プレミアリーグ開幕節にも影響を及ぼす恐れがある。フラム、トッテナム、クイーンズパーク・レンジャーズの3チームは、大きな危険にさらされているだろう。

そんな状況に、マンチェスター・ユナイテッドFWウェイン・ルーニーはツイッターで、「オレたちの国を困惑させている」暴動が終わるように祈り、チームメートのDFリオ・ファーディナンドは「国で暴動が起きているのに、どうやってプレーするんだ? (中止は)正しい決定だよ」とつぶやいた。

一方、ロンドンに12年住み、現在はトッテナムでプレーしているGKカルロ・クディチーニは、「暴動が起きた地区は、都市戦争の舞台に変わってしまう前から、すでに安全じゃなかった。テレビで見ている映像を、本当に残念に思っている。本当に、ロンドンにとって良い宣伝じゃない。特に、オリンピックイヤーの前年だからね。できるだけ早く普通の状態に戻ることを願う」と話している。