ひとつ上のレベルへ到達する準備が整った、と言えるだろう。広州アジア大会で史上初の金メダルを獲得したU−21日本代表である。
準決勝で対戦したイランは、23歳以下にオーバーエイジを加えた編成だった。フル代表になれば年齢は関係ないだけに、わずか2歳違いのイランを安易に「格上」と言いたくはない。20歳前後でフル代表入りしている選手が世界には数多いから、21歳以下の日本を「若手」とも言いたくない。
ただ、U−20ワールドカップの出場を2大会連続で逃したこの世代は、アジアの戦いで自信をつかむことができなかった。ロンドン五輪予選を戦う際に必要な、精神的な支えとなる結果が不足していた。その意味で、フル代表の経験者も多いイランに競り勝ったのは大きい。
決勝戦で対戦したUAEは、08年のU−19アジア選手権で優勝し、翌年のU−20ワールドカップでベスト8入りしたチームをひな型としている。監督も同じだ。五輪予選の強力なライバルを退けたのも、チームの芯を太く強くすることにつながる。
決して十分とは言えない準備期間で大会に臨んだチームは、試合を重ねるたびに連動性を高めていった。どの選手もしっかりとタスクを果たしていたが、中東の2強を撃破する原動力となったのは永井謙佑だろう。
南アフリカ・ワールドカップの日本代表は、シュートの精度は高いもののペナルティエリア内へ侵入できないという課題を残した。そして、ワールドカップのゴールの77パーセントはペナルティエリア内から決まっていた。ドルトムントや日本代表で香川真司が評価を集めているのも、ペナルティエリア内やその周辺でパスを引き出し、なおかつフィニッシュへ持ち込めているからだ。
アジア大会のチームで、香川の役割を果たしたのが永井だった。
イラン戦の決勝ゴールが分かりやすい。
準決勝で対戦したイランは、23歳以下にオーバーエイジを加えた編成だった。フル代表になれば年齢は関係ないだけに、わずか2歳違いのイランを安易に「格上」と言いたくはない。20歳前後でフル代表入りしている選手が世界には数多いから、21歳以下の日本を「若手」とも言いたくない。
ただ、U−20ワールドカップの出場を2大会連続で逃したこの世代は、アジアの戦いで自信をつかむことができなかった。ロンドン五輪予選を戦う際に必要な、精神的な支えとなる結果が不足していた。その意味で、フル代表の経験者も多いイランに競り勝ったのは大きい。
決勝戦で対戦したUAEは、08年のU−19アジア選手権で優勝し、翌年のU−20ワールドカップでベスト8入りしたチームをひな型としている。監督も同じだ。五輪予選の強力なライバルを退けたのも、チームの芯を太く強くすることにつながる。
決して十分とは言えない準備期間で大会に臨んだチームは、試合を重ねるたびに連動性を高めていった。どの選手もしっかりとタスクを果たしていたが、中東の2強を撃破する原動力となったのは永井謙佑だろう。
南アフリカ・ワールドカップの日本代表は、シュートの精度は高いもののペナルティエリア内へ侵入できないという課題を残した。そして、ワールドカップのゴールの77パーセントはペナルティエリア内から決まっていた。ドルトムントや日本代表で香川真司が評価を集めているのも、ペナルティエリア内やその周辺でパスを引き出し、なおかつフィニッシュへ持ち込めているからだ。
アジア大会のチームで、香川の役割を果たしたのが永井だった。
イラン戦の決勝ゴールが分かりやすい。
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