食事なんていらないんです、サプリがあるから!

ワールドカップに出たわけでもないのに、いつの間にか知名度・人気ともグングン上昇している男といえば槙野智章さん。サッカー関連番組、スポーツニュースだけでなく「めざましテレビ」など面白情報を紹介する間口の広い番組をも侵食し、無駄な露出はとどまるところをしりません。前田遼一や香川真司については「……?」というキョトン顔だった僕の知人女性も、槙野さんについては「ハイハイハイ…」と好反応を見せるなど、お茶の間を着実に侵略しているのです。

槙野さんの注目度が急上昇した原因は、もちろん一連のゴールパフォーマンス。11月3日に控えた磐田VS広島のナビスコカップ決勝などは、タイトル争い以上に「全国放送で生パフォーマンスができるか」という意味で注目を集めています。ついには29日夜のスポーツニュースで、フジテレビ「すぽると!」とTBS「SUPER SOCCER」が、まるまるドンかぶりの「槙野パフォーマンス特集」を放送してしまったほど。3大タイトルのひとつが決着するという大舞台でアピールすべきポイントは、得点王・前田でも、スタンドから温かく見守る駒野でもなく、槙野さんのパフォーマンスである…これがメディアの結論なのです。

もちろん、槙野さんはフザけた気持ちでパフォーマンスをしているのではありません。TBSの特集では「ゴールパフォーマンスをやることによって自分のテンションも上がるし、喜んでもらえるからまた元気がもらえる」「僕にとってパフォーマンスはサプリですね」と、パフォーマンスに懸ける想いを吐露していました。

そうです、チーム・お客さん・自分自身など、その場にいる人を元気にするために槙野さんはパフォーマンスをしているのです。確かに、通常なら失点してシュンとなる相手側ですら「クソッ!」「槙野フザけんな!」「ぶっつぶす!」と元気になっています。サッカーを通じて人々を元気にする…これこそがプロフェッショナル・エンターテインメントとして一番大切な仕事。槙野さんは本当に大切なモノを、しっかりと見据えながら悪ふざけに勤しんでいるんですね…。

ということで、たまに「メシは食わずに栄養はサプリで摂取してます」という人がいるなぁ…などと思いつつ、フジとTBSのドンかぶり槙野特集をチェックしていきましょう。



◆コイツ、局によって言うことが違ってるぞ!テキトーすぎwww

試合を見に行ったらお菓子をくれるヤマザキナビスコと、試合を見に行ったら一発芸を演じてくれる槙野さん。ナビスコカップ決勝は、いろいろな意味でオマケが楽しみな一戦となりました。各所でのアピールも「勝ちます」なんてありきたりなものではなく、オマケ中心で展開。優勝した暁には、普段はホームでしか行わない「サンフレ劇場」を国立でやると宣言するなど、「どっちが勝ってもいいよ派」をグッと広島よりにすることに成功。

↓ちなみに、ネタは正直困っているらしく、サポーターから「かぶり物」を大募集中!
盛り上げ役の広島のDF槙野が「もうネタが…。ぜひ横浜戦(31日、ニッパ球)にかぶり物を持ってきてほしい」と異例の呼びかけだ。日頃はホーム戦での勝利後、かぶり物や拡声器でサポーター向けのパフォーマンス“サンフレ劇場”を開演しているが、11月3日、磐田とのナビスコ杯決勝(国立)でも勝てば実行するという。もし採用されれば優勝決定後、あなたのかぶり物でスタジアムが盛り上がるかもしれない!?

槙野 新ネタ募集中「かぶり物を持ってきて」(サッカー) ― スポニチ Sponichi Annex ニュース

イカの頭みたいな頭巾をかぶるとイイと思うでゲソ!


そんな槙野さんは、スポーツニュースのナビスコカップ決勝特集でも引っ張りダコ。29日にはフジとTBSを同時ジャック。両局とも槙野さんのパフォーマンスにスポットを当て、今季やらかしたパフォーマンスの自薦ランキングを槙野さんに依頼するという、ドンかぶりの特集を制作したのです。ただ、そこでトンデモない事態が。何とこのおしゃべりウソ野郎は、たった30分の間にまるで違うことをペラペラとしゃべり始めたのです。

<フジテレビで発表した槙野パフォーマンス自薦ランキング>

●第3位:オーケストラパフォーマンス(9月25日・大宮戦)

槙野:「監督は、違う能力を持った選手が個性を発揮して、サッカーというハーモニーを奏でるとよく言う」

槙野:「そこからオーケストラを連想してあのパフォーマンスをやった」

槙野:「ただ、ひとりひとりがいろいろな楽器をやれと言ったのに、バイオリンが4、5人いる。僕も大ベテランの服部公太さんをピアノ台にするという、まさかの失態をしてしまった」


●第2位:だるまさんが転んだパフォーマンス(10月2日・京都戦)

槙野:「ネタが尽きてきたので携帯サイトで募集を開始した。その中で一番投票が多かったネタ」

槙野:「僕が振り向いたとき全員がピタッと止まっている、これは全員の意思疎通が図れているな、というのはある」

槙野:「みんなに、ストヤノフがやっていてビックリしたと言われた。どうやってストヤノフに伝えたの?と」

槙野:「通訳を通じてしっかり説明しておきました」


●第1位:釣りパフォーマンス(8月1日・京都戦)

槙野:「世間のみなさんに、広島が全員で面白いパフォーマンスをやるんだぞと知ってもらうきっかけになったパフォーマンス」

槙野:「すべてにおいてエアなので、魚役、竿を持つ役、魚を持ち写真を撮る役、エアでやる表現力が大事になってくる」

槙野:「ただ、前日まではストヤノフが魚役をやる予定だった。ところが当日、ストヤノフが魚役をやろうとしたときに、横から森脇が勝手に入って魚をやってしまうという、トンデモない失態を犯してしまった」

槙野:「試合が終わったあと、ストヤノフはすごい不機嫌でした。ハハハッ」


●ナビスコカップでのパフォーマンス予告

槙野:「ナビスコカップということで、ナビスコにちなんだものを考えたい。お菓子ですね」

槙野:「(スタッフからお菓子を渡され)リッツとチップスターということで…」

槙野:「まぁ見てみると、表現しにくいなというのは正直ある。難しいな、ちょっと、やっぱり。隠し持っとこうかな…」

槙野:「決勝では今までにないすごいパフォーマンスが見られる。サポーターと一緒にコラボレーションできればいいと思いますハイ」

この真面目な自画自賛には、スタジオのチュートリアル徳井さんも感心。M-1チャンピオンから「釣りのヤツは世界に通じる」と太鼓判をいただいたのです。

※「釣り」の素晴らしさを見抜くとは、さすがM-1王者の分析です。