最後の疑問も解消したようだ。インテルのマッシモ・モラッティ会長はついに、リヴァプールを退団したラファエル・ベニテス監督の時代を始めることにしたようである。6日にもマルコ・ブランカTD(テクニカル・ディレクター)がサルデーニャへ向かい、モラッティ会長やリナルド・ゲルフィ副会長と会談し、土台を固めていくと見られる。モラッティ会長がフォルテ・デイ・マルミから戻る7日から8日かけて、ミラノでサインがかわされる可能性があるだろう。

モラッティ会長はイタリア・スーパーカップ、欧州スーパーカップ、クラブワールドカップの3タイトルを優先事項としている。彼は彼の「グランデ・インテル」にそれらを与えたいと望んでいるのだ。経験豊富で信頼できる勝者の指揮官を獲得することで、インテルはすぐにそれらのタイトル獲得に向かうこととなる。

もちろん、ベニテス監督は退任したジョゼ・モウリーニョ監督とは性格が違う指揮官だが、戦術面に関しては、両者は実質的に同じサッカーを生みだしている。つまり、2008年に始めた道を続けることを決めたということだ。

インテルが先に招へいしようとしていたのは、フース・ヒディンク監督やペップ・グアルディオラ監督、ファビオ・カペッロ監督といった指揮官たちだった。だが、そのときはベニテス監督がリヴァプールと深く結ばれていると思われていたことも言っておかなければならないだろう。

いずれにしても、ベニテス監督はすでに多くのビッグタイトルを獲得している指揮官だ。バレンシア時代にはUEFAカップ、リヴァプールではチャンピオンズリーグや欧州スーパーカップを制している。そして、プレミアリーグやFAカップ、そして欧州の舞台で、何度もモウリーニョ監督を苦しめた指揮官なのである。