1998年に「ハロウィンH20」で映画デビュー後、「パール・ハーバー」、「ブラックホーク・ダウン」といった大作に出演し一気にスターダムに上り詰めた俳優、ジョシュ・ハートネット。身長189cmの抜群のスタイルと、人柄がにじみでた優しい笑顔で日本でも多くの支持を受けている。今回、ジョシュ・ハートネットが挑んだのは、木村拓哉、イ・ビョンホンという米・日・韓の美しい男達が集結したことで話題を呼んでいる「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」だ。過去の事件が原因で心に大きなトラウマを持つ元刑事という難しい役柄を熱演した。アジアロケという不慣れな状況で学んだ演技術、プライベートでも食事をするほと打ち解けたというイ・ビョンホンの印象など、素顔に迫った。

――まず、今回の役に起用された感想を教えてください。

ジョシュ・ハートネット:以前から トラン・アン・ユン監督の作品は全て観ていたので、お話がいただいた時、役柄に関係無くまずやりたいと思いました。僕にキャストが決定する前に監督とお会いする機会があったんですが、いつもどおり遅刻をしてしまいまして(笑)。それで焦っていたんですが、エージェントを通して「君に決まったよ」と知らせを受けてとても嬉しかったです。最初脚本では僕の役は45歳の設定だったんです。でもその時僕は27歳でしたから、ダメだろうと思っていた矢先で驚きました。その後、撮影をしていく中で年齢が僕に近く変化していって。だから最初に読んだ脚本と完成した作品は全然違うんですよ。

――元々監督のファンということですが、監督から現場で学んだことはありますか?

ジョシュ・ハートネット:僕は、言われたとおりきっちりと演技をしていくのが得意なんですけど、ユン監督にはコントロールを失うことを学びました。今、自分が演技をする際の完全なコントロールを見につける為に、今監督作業の勉強をしているんだけど、ユン監督は次々と新しいことを言うので、自分は完全にコントロールを失って、ひたすら監督を信頼して演技していく現場でした。

――多国籍の方々に囲まれた現場だったと思いますがいかがでしたか?

ジョシュ・ハートネット:ロストイントランスレーションがよくおきましたね(笑)。今は大丈夫ですよ。でも、俳優というのは国が違ってもどこか似ているところがあると思うんです。どの現場でも俳優は同じで、監督は神ですから。

――共演の木村拓哉さんとイ・ビョンホンさんの印象を教えてください。

ジョシュ・ハートネット:アジアでとても人気のある2人との共演で、現場では僕が一番の“外国人”でした。こういった経験は珍しかったですね。でも、みんなとてもオープンな気持ちで迎えてくれて楽しかったですよ。映画を撮るということは、小さな街を作るようなものだと思っていて、監督をはじめとしたスタッフが大人で、大人たちが作ったセットの中で、僕たち俳優はそれこそ本当の“子供”みたいに服を着せられて、メイクをして。だから、夜は子供同士、大人の目を離れて「遊ぶぞ!」ってね(笑)。

――オフの時間も一緒に過ごした?

ジョシュ・ハートネット:そうですね。実は、昨夜もイ・ビョンホンと彼のいとことお酒を飲んでいたんですよ。

――来日して、レッドカーペットには多くのファンが駆けつけましたが、日本でのこの熱狂的人気をどう思いますか?

ジョシュ・ハートネット:どの国にいっても声援を受けることはあるけど、ここまで大騒ぎになるのは日本だけだね。あんなにイ・ビョンホンの裸の写真を持っている女の子が多いとは(笑)。圧倒されたよ。