――11曲の曲間10カ所の内、4箇所が曲間なしで繋がれていて、聴いていると勢いが途切れることなく次の曲に入れるので、DJらしいなと感じた部分でもありましたが、曲間にもこだわりがあったんですか？
鈴木：もう一つの音楽として、アルバムだからと言ってルールも無く、気持ちいいと思える所はもう繋いじゃって。本当は出来たら全曲やりたかったんですけど、その曲の世界観もあったりするので。そこはもう、できるだけ面白いことからやっていっちゃおう！という。――「SUPER MUSIC MAKER」は、SA’08S/A mixとなっていますけど、前作のアルバム「DOLCE」以前にリリースされたシングル曲を今回リミックスで収録したのは、思い入れもあるんですか？
鈴木：そうですね。私もすごく大好きな曲で、一番最初に中田さんとjoinをして最初にレコーディングをした曲が「SUPER MUSIC MAKER」で、そこからスタートしたこともあったし。クラブで掛けたりライブで歌ったりすると、みんながすごく盛り上がってくれて。そういう反応を見て、もっと「SUPER MUSIC MAKER」が広がったらいいなっていうのと。ちょっと違うアレンジで、今回アルバムに収録されているミックスが、一番最初に上がった音だったんですよ。――オリジナル？
鈴木：うん、オリジナルですね。まぁ、本当はもっと何パターンかあって、いくらでも出てきちゃうんですけど（笑）。これはその中でもすごくシンプルというか、ライブ感があって、ちょっと可愛らしさもあったり、結構懐かしいなと思うアレンジだったので、入れたいなと思って。――1曲だけ「LOVE MAIL」のみ、作詞のクレジットが中田さんと鈴木亜美さんの共作になっていますが、どんな感じで一緒に制作作業をやられたんですか？
鈴木：レコーディングが中間辺りを過ぎた頃に、「そろそろ、ちょっと中田さんが飽きているんじゃないかな？」というか「ネタ切れなんじゃないかな」と思って。私が自ら「ネタに困ったら使って」という感じで、別に敢えて「絶対に使って」ということでもなく、何気なしに。やっぱり中田さんだと男性目線なので、普通に女の子の気持ちと言うか、もっとキャッキャした女の子らしい感じの詞もあってもいいかなと思って。そういう思いっきり女の子目線の詞を書いて、「これで、どういう反応が返ってくるのかな？」と思って、ちょっと書いてみましたね。そしたら結構、丸々使われていて（笑）。――ほぼ採用、みたいな感じだったんですね。
鈴木：そうですね、まんまですね。しかも、その流れも。言ってくれれば、もっとキッチリ書いたのに（笑）。――そのまま使われるとは思わず。
鈴木：私はもう普通に手紙を書くぐらいな勢いで、別に何も要約せず、素材として。似たような言葉とかでも書いたのに、まさかそのまま使うとは！という。そこが中田さんの、ぶち破っちゃった感なんですけど。――遊び心がある感じですよね。でも、中田さんが普段書かれている歌詞も、「女の子の気持ちをよく分かっている」という女性からの声も多いですよね。
鈴木：うん、そうですね。――「Supreme Show」というアルバム・タイトルは、一番最後につけられたんですか？
鈴木：もう本当に一番最後ですね。ギリギリです。――先程おっしゃっていた曲のタイトルと同じで、そんなに深く考えず、という感じですか？
鈴木：いやー、これだけは考えましたね（笑）。いつも中田さんは「コレ」っていう風に出してくるタイプなんですけど、アルバム・タイトルに関しては全くノータッチで。私もやっぱり10周年を記念するアルバムだし、今一番好きなジャンルと言うか、好きなことをやっているという意味でも、それが響くタイトルにしたいなと思って。でも、“美味しそうな感じ”（笑）も出したいなと思ったり、色々と考えても全然出てこなくって。最終的に、音に関してハメるんじゃなく、まず一人の女の子を中心に考えて。1曲1曲の世界観に着せられて飾られて、やっとポンって前に出られる、そういう女の子の視点になって、この全曲に染められてしまったショーガール的なイメージで。でも、それだけじゃちょっと何かまだ足りないと思って、“最大な”という意味で「Supreme Show」という。
