■第8試合 ウェルター級/5分3R
ディエゴ・サンチェス vs ルイジ・フィオラバンティ
○[3R4分8秒/TKO]×

「ディエゴは僕のようなハードパンチャーと戦ったことはない」、自信を持ってオクタゴンに向かったフィオラバンティ。固い構えのサンチェス、すぐに組みつくがフィオラバンティはパンチで突き放す。左ハイを見せたディエゴだが、簡単に近づくことはできない。左ジャブから右ストレートをうかがいつつ、右ローを繰り出したフィオラバンティは、非常に落ち着いている。右アッパーから、組みついたディエゴ。さらにジャンピング二ーを見舞っていく。

打撃戦を避けるための打撃を使うディエゴ、フィオラバンティは距離が詰まったところでヘビーハンズを放っていく。左ハイから右フック、そして、テイクダウンを狙うディエゴだが、フィオラバンティを寝技に持ち込むことはできない。

フィオラバンティは左右のフックをヒットさせるが、ディエゴの果敢な前進にクリーンヒットは少ない。続いてディエゴのテイクダウンを後ろへ投げ捨て、立ち上がる。ディエゴの攻撃を受け流すフィオラバンティだが、やや待ち過ぎか。と、ラウンド終了間際に、ディエゴを抱えあげてテイクダウンを奪ったフィオラバンティ、ジャッジの裁定を予想するのは難しい1ラウンドとなった。

2R、足をくじいたか、やや足首を気にしたフィオランバティに、ディエゴの右フックがヒット。尻もちをつくようにダウンしたフィオラバンティ、ディエゴはパウンドを落とす。キムラ・アームロックから、マウントという得意の展開を見せたディエゴだが、フィオラバンティは膝を押入れ、そのまま立ちあがることに成功した。

ハイキックからバックを奪ったディエゴは、アームロック狙いを切り返す。再び打撃の間合いになった両者、フィオラバンティが右フックをヒットさせが、すぐに距離を取る。テイクダウンのフェイクから、パンチをヒットさせたディエゴ、フィオラバンティが再びダウン。パウンドの連打から、強引に立ち技で腕を極めにかかったディエゴは、左ヒザから距離を詰める。と、ここでフィオランバティの強烈なフックが彼の顔面を襲う。ノンストップアクションの2Rは、ディエゴのラウンドとなったが、フィオラバンティも一発で試合を終わらせられる怖さを見せていた。

最終ラウンド、間合いを詰めるフィオラバンティ。ディエゴはカウンターのフックで応戦する。フィオランバティは、パンチのたびに「ウッ、ウッ」と拍子をつける。飛び込んでテイクダウンを狙ったディエゴ、フィオラバンティは首を切って倒れない。右ジャブをヒットさせたディエゴは、テイクダウン狙いからバックへ。フィオラバンティは、ここでも立ち上がることに成功する。

残り時間1分、左ハイキックから膝をついたフィオラバンティの顔面に、ディエゴが渾身の力を込めた右のジャンピングニーを決める。TUFシーズン1のヒーローは、ダウン状態のフィオラバンティに、パウンドを連打し勝負を決めた。

顔に傷がないことをアピールして笑顔を見せたディエゴ。「僕の力に疑問を抱かれて長い。でも、その間ずっと練習してきたんだ。2年間、打撃も磨いてきた」というディエゴ、文字通り打撃に成長の跡を見せたわけだが、彼のこの勝利は総合格闘家として完成度の高さ、そしてアグレッシブな姿勢の勝利ともいえるだろう。

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