所属チームでの充実した毎日が表情を明るくさせている。13日の練習後、日本代表MF田中碧(リーズ)が取材陣に対応。課題として取り組んでいることなどについて語った。

 8月30日に移籍したチャンピオンシップ(イングランド2部)のリーズでは、加入当初こそ試合終盤からの途中出場が続いたが、10月1日の第8節ノリッジ戦からは先発の座を手にし、ここまで8試合連続フル出場中。田中が先発するようになってから5勝3分と無敗が続き、リーズの10月度MVPを受賞するほどの活躍を見せている。

 一方、日本代表では10月のオーストラリア戦(△1-1)でダブルボランチの一角としてフル出場した際に、持ち味である攻撃面で機能性を発揮することができず、物足りなさが残った。

 ダブルボランチでコンビを組んだ守田英正は「碧が3バックでプレーした機会が少ない中で、良い意味でのアンバランスさ、自由さ、彼にしかない能力をうまく使ってあげられなかった」と反省を込めて振り返っていたが、不完全燃焼であることは田中自身が一番感じていたこと。インドネシア戦ではどのように良さを出していきたいか聞かれると、「攻撃ではあれから3-4-3の試合を見たりしていた」と3バック戦術の理解を深めるための“勉強時間”を設けてきたことを明かし、このように説明した。

「3バックは4-4-2の相手に対しては立ち位置が有利な状況が多い。4-3-3とか、そもそも3バックに対して3が当たっている5-4-1もそう。自分がどこに立つのがいいのか、チームとの兼ね合いもそうですけど、個人的にどこに立った方がいいのか、色々見ながらやっている。自分の中で立ち位置を整理して挑めればいいかなと思う」

 インドネシア戦では田中がどのようなポジショニングを取るか。そして、得点にいかに絡んでいくか。新天地での輝きを日本代表でも見せていくつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)