5日、ロシアのボストチヌイ宇宙基地から打ち上げられた中国とロシアの大学が共同開発した超小型衛星「ASRTU FRIENDSHIP」号。(ハルビン=新華社配信)
【新華社ハルビン11月12日】中国とロシアの複数の大学が共同開発した超小型衛星「ASRTU FRIENDSHIP」号が5日午前8時18分(日本時間も同じ)、ロシアのブラゴベシチェンスクにあるボストチヌイ宇宙基地からの打ち上げに成功した。中国黒竜江省のハルビン工業大学が発表した。
中国とロシアの大学による超小型衛星の共同開発は初めて。両国の高等教育資源を統合し、双方の若い学生たちの人的・文化交流を促進する狙いがある。
協力協定によると、「ASRTU FRIENDSHIP」号の大きさは12U(10×10×10センチのキューブサット12個分)、重さは約15.7キロ。主に超小型衛星(ナノサット/マイクロサット)の新技術の検証、アマチュア無線の新技術のテスト、宇宙科学の啓発教育に使用される。ハルビン工業大学、南京航空航天大学、アムール国立大学、バウマン記念モスクワ国立工科大学、サンクトペテルブルク工科大学など、中国とロシアの複数の大学が開発した実験機器が搭載されている。
ハルビン工業大学国際協力部の曹健(そう・けん)常務副部長は同衛星について、中ロ工科大学連盟(ASRTU)の画期的な協力の成果だと指摘。中国とロシアの学生が共同開発したもので、衛星チーフエンジニアやサブシステムのチーフデザイナーも全て学生が務めたと紹介した。ハルビン工業大学の「紫丁香」学生超小型衛星チームが全体を統括し、前後合わせて約50人のメンバーが関わったが、その6割以上が学部生としてプロジェクトに参加したという。(記者/楊思蒞)