[画像] 1年で月間数百万PVまで急速に成長した海賊版ストリーミングサイトが規制当局の圧力を受け閉鎖を発表



海賊版ストリーミングサイトの「Braflix」は、膨大な映画やテレビ番組の違法ライブラリを使いやすいインターフェースで提供したことで、2023年に登場してから1年で毎月数百万の訪問者を獲得するまで成長しました。急速に人気が高まったことや、ほかの海賊版サイトが次々に閉鎖されたこともあり、Braflixは規制当局の標的となり、ドメイン変更などの対処をしつつも2024年11月に正式に閉鎖を発表しました。

Braflix to Shut Down: Pirate Site Throws in the Towel Citing Legal Pressure * TorrentFreak

https://torrentfreak.com/braflix-to-shut-down-pirate-site-throws-the-towel-citing-legal-pressure-241104/



ブラジルで運営されているBraflixは、毎月数百万の訪問者を抱えており、ほかの大手海賊版ストリーミングサイトが閉鎖しつつあることでより高い利益を得る状況にあったと、海賊版に関するトピックを扱うメディアのTorrentFreakは述べています。以下は、TorrentFreakが示したBraflixのサイト外観。しかし、TorrentFreakによると、Braflixは規制当局からの優先順位が高くなかったことで開設から1年間規制を免れていましたが、ほかの海賊版サイトが閉鎖されていくことで、規制の圧力を受けるようになっていたとのこと。



2024年6月、世界的な大手エンターテイメント企業と映画スタジオによる著作権侵害対策連合「Alliance for Creativity and Entertainment(ACE)」は、複数の著作権侵害アプリや人気の海賊版ストリーミングサイトなどをターゲットにDMCA召喚状を提出しました。そこで対象とされたドメインのリストには「braflix.video」も含まれていました。

さらにその後、8月にはEU協議においてアメリカの映画製作者配給者協会であるモーション・ピクチャー・アソシエーション・インク(MPA)が、Braflixを「深刻な著作権侵害の脅威」として警告しています。MPAはACEと同様に複数の海賊版サイトをリスト化した上で、「Braflix.videoはブラジルで運営されている人気のストリーミングサイトであり、複数の言語で字幕が付けられた映画、テレビ番組、ライブチャンネル、アニメ、韓国ドラマなど、膨大なタイトルのライブラリを提供しています」と報告しました。

2024年夏以降、主要な規制のターゲットとなったBraflixは複数回ドメイン名を変更しました。また、一連の DMCA要求を受けたことで、Braflixはホスティングプロバイダーによってオフラインにされ、運営者はサイトを別の場所でホストする形で対処していますが、規制の圧力は弱まることがありませんでした。



結果として、2024年11月4日の朝に、Braflixはサイト上で「Braflixは正式に閉鎖されました。この素晴らしい物語に参加し、強力なコミュニティの構築に協力してくれた皆さんに感謝します」と発表しました。BraflixのDiscordチャンネルではBraflixがロンドン市警察とMPA から停止通告を受けたと述べていますが、それ以上の詳細は明らかにされていません。閉鎖後のBraflix関連ドメインは、ACEの「合法的に視聴する」というページにリダイレクトされます。



TorrentFreakは、「Braflixの終了は著作権者にとっての勝利ですが、それはまた、終わりのない海賊版サイトのモグラ叩き戦略の典型でもあります。大手海賊版サイトがいくつも閉鎖されていますが、すぐにその空白を埋めようと新しいチームが出現し、似たようなコードを使用してほとんど同じように見えるサイトを誕生させます。海賊版ユーザーもそれをよく知っているので、お気に入りの海賊版サイトが閉鎖されたら、ただ肩をすくめて次のストリーミングポータルに移っていきます」と海賊版規制の難しさを語っています。