「生涯未婚率」は年々上昇し、国立社会保障 人口問題研究所2023年度統計よりをもとにした予測によると、2030年には男性の3人に1人が、女性の4人に1人が「未婚」になると言われています。
かつては、当然のごとく人生の一部として訪れていた「結婚」も、そのハードルが高くなっています。今回は、そんな真面目な婚活の最中に起きてしまったエピソードを取材しました。
◆頼みの綱は「AI婚活」
都内有数の予備校で数学を教えている田口さん(仮名・32歳)。この職業に就いてかれこれ8年目に突入し、同期最速で主任に昇格するなど仕事は充実しているそうですが、いかんせん私生活では慢性的な悩みを抱えているとのこと。
「仕事は楽しいです。職場の雰囲気も良いですし、なにより教え子が難関を突破した時の喜びは他の職業ではなかなか味わえない貴重な体験です。ただ、プライベートでは“結婚”という難関を突破できずに悩んでいます。仕事が忙しいせいもあるのですが、どうも出会いがなくて……。マッチングアプリも使ってみたのですが、サクラみたいな女性が多くて」
そんな田口さんですが、最近、公的機関が運営している「AIマッチングシステム(仮名)」というサービスを知り、早速利用を始めました。なんでも、身分証明書や独身証明書などの個人情報が必須で、その分お互いに安心して婚活ができるというところが特徴のようです。
◆早速、運命の女性が現る
田口さんがマッチングを開始して1週間後、1通のメッセージが舞い込んだといいます。その女性の名前は洋子さん(仮名)と言い、年齢は29歳だそうです。幸先の良いスタートに、田口さんはワクワクしながら返信をしたといいます。
「正直驚きました。すぐに相手が見つかったからではなく、いかにも婚活への真剣味が伝わってきそうな女性がたくさんリストアップされていて、メッセージをもらった洋子さんも、丸の内の保険会社に勤務する超エリートで、かなりのお嬢様学校を卒業していました。容姿も女性アナウンサーみたいで好みでした」
改めて洋子さんに自己紹介をした田口さんは、早速サービス上のルールにのっとり最初はメッセージでやりとりを行い、3回目のメッセージでデートの約束に漕ぎつけたそうです。
◆初デートなのにいきなり手繋ぎ
デート当日、1年前にカーディーラーに勤める友人から購入した人気のEV車で、洋子さんの住むマンションの近くまで迎えに行きました。ビデオ通話で会話していたせいか、まるで何度目かのデートのように自然な雰囲気でスタートしたといいます。
「デートコースは念入りに考えてきました。まずは、街道沿いにある隠れ家的なビーフシチューがおいしいレストランです。予約しておいたおかげで、一番人気のテラス席に案内されました。評判通りの美味しい料理を堪能したあとは、ネットで評判の高かったかき氷屋へ移動しました。その日は少し汗ばむ陽気だったので、食後のかき氷は最高でした」
その後、2人はしばらくドライブを楽しみ、日が暮れる前に都会の真ん中にある公園に。駐車場からは少し距離があったのですが、気がつけば2人は手を繋いで歩いていたそうです。
「なんか、洋子さんとは全てが”ピッタリ”っていう感じが最初からしていて、たぶん彼女もそう感じていてくれたと思います。親密度が分刻みで上がっていくと言っても過言ではなかったんです」
◆その後ラブホに行くも大惨事が
公園を後にして再び車を走らせた田口さんは、半分冗談のつもりで「少し歩き疲れたから、あそこで、一休みしていきますか!」と言うと、一瞬考え込んだ洋子さんは、小さな声で「はい」と返事をしました。
ラブホに入ると、2人は別々にシャワーを浴び、バスローブに着替え、ベッドの上で手を繋ぎ、天井に目をやりながらたわいもない会話をしました。しかし、そんな会話も長く続くはずもなく、田口さんは無言で洋子さんを抱き寄せたといいます。
かつては、当然のごとく人生の一部として訪れていた「結婚」も、そのハードルが高くなっています。今回は、そんな真面目な婚活の最中に起きてしまったエピソードを取材しました。
◆頼みの綱は「AI婚活」
都内有数の予備校で数学を教えている田口さん(仮名・32歳)。この職業に就いてかれこれ8年目に突入し、同期最速で主任に昇格するなど仕事は充実しているそうですが、いかんせん私生活では慢性的な悩みを抱えているとのこと。
「仕事は楽しいです。職場の雰囲気も良いですし、なにより教え子が難関を突破した時の喜びは他の職業ではなかなか味わえない貴重な体験です。ただ、プライベートでは“結婚”という難関を突破できずに悩んでいます。仕事が忙しいせいもあるのですが、どうも出会いがなくて……。マッチングアプリも使ってみたのですが、サクラみたいな女性が多くて」
そんな田口さんですが、最近、公的機関が運営している「AIマッチングシステム(仮名)」というサービスを知り、早速利用を始めました。なんでも、身分証明書や独身証明書などの個人情報が必須で、その分お互いに安心して婚活ができるというところが特徴のようです。
◆早速、運命の女性が現る
田口さんがマッチングを開始して1週間後、1通のメッセージが舞い込んだといいます。その女性の名前は洋子さん(仮名)と言い、年齢は29歳だそうです。幸先の良いスタートに、田口さんはワクワクしながら返信をしたといいます。
「正直驚きました。すぐに相手が見つかったからではなく、いかにも婚活への真剣味が伝わってきそうな女性がたくさんリストアップされていて、メッセージをもらった洋子さんも、丸の内の保険会社に勤務する超エリートで、かなりのお嬢様学校を卒業していました。容姿も女性アナウンサーみたいで好みでした」
改めて洋子さんに自己紹介をした田口さんは、早速サービス上のルールにのっとり最初はメッセージでやりとりを行い、3回目のメッセージでデートの約束に漕ぎつけたそうです。
◆初デートなのにいきなり手繋ぎ
デート当日、1年前にカーディーラーに勤める友人から購入した人気のEV車で、洋子さんの住むマンションの近くまで迎えに行きました。ビデオ通話で会話していたせいか、まるで何度目かのデートのように自然な雰囲気でスタートしたといいます。
「デートコースは念入りに考えてきました。まずは、街道沿いにある隠れ家的なビーフシチューがおいしいレストランです。予約しておいたおかげで、一番人気のテラス席に案内されました。評判通りの美味しい料理を堪能したあとは、ネットで評判の高かったかき氷屋へ移動しました。その日は少し汗ばむ陽気だったので、食後のかき氷は最高でした」
その後、2人はしばらくドライブを楽しみ、日が暮れる前に都会の真ん中にある公園に。駐車場からは少し距離があったのですが、気がつけば2人は手を繋いで歩いていたそうです。
「なんか、洋子さんとは全てが”ピッタリ”っていう感じが最初からしていて、たぶん彼女もそう感じていてくれたと思います。親密度が分刻みで上がっていくと言っても過言ではなかったんです」
◆その後ラブホに行くも大惨事が
公園を後にして再び車を走らせた田口さんは、半分冗談のつもりで「少し歩き疲れたから、あそこで、一休みしていきますか!」と言うと、一瞬考え込んだ洋子さんは、小さな声で「はい」と返事をしました。
ラブホに入ると、2人は別々にシャワーを浴び、バスローブに着替え、ベッドの上で手を繋ぎ、天井に目をやりながらたわいもない会話をしました。しかし、そんな会話も長く続くはずもなく、田口さんは無言で洋子さんを抱き寄せたといいます。
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