NY株式31日(NY時間16:24)(日本時間05:24)
ダウ平均   41763.46(-378.08 -0.90%)
S&P500    5705.45(-108.22 -1.86%)
ナスダック   18095.15(-512.78 -2.76%)
CME日経平均先物 38405(大証終比:-655 -1.71%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。市場は今週の大手IT・ハイテク企業の決算に注目を集めているが、前日引け後に決算を発表したマイクロソフト<MSFT>とメタ<META>の株価がネガティブな反応を示していることが全体を圧迫している。ナスダックは大幅安。

 マイクロソフトは、フッドCFOが「AI分野推進であてにしていた一部のデータセンターの能力が実現しなかった」と指摘。これがアジュール事業の10-12月期の伸びを抑える見通しであること述べたことが嫌気されている。一方、メタも広告収入が好調で好決算ではあったものの、も通期の支出見通しを上方修正したことに懸念が出ている。

 「マグニフィセント7と呼ばれる大手IT・ハイテク企業への高い期待と伸びきったバリュエーションは、逆にセンチメントが簡単に傷つきやすいことも意味する。多くの場合、投資家は完璧を求め、決算は厳しい監視下に置かれる。通常であれば、それほど大したことはない失望であっても、このような環境下では投資家心理を動かすという点で重要な意味を持つ」といったコメントも聞かれた。

 この日は9月のPCEデフレータが発表になり、ほぼ予想通りの内容だったことから、米株式市場の反応は限定的となっている。

 マイクロソフト<MSFT>が下落。前日引け後に7-9月期決算(第1四半期)を発表し、アジュール部門の売上高は34%の増収となり好調な決算を発表した。しかし、その後のフッドCFOが会見で「AI分野推進であてにしていた一部のデータセンターの能力が実現しなかった」と指摘。これがアジュール事業の10-12月期の伸びを抑える見通しであることを示したことが嫌気されている。

 メタ・プラットフォームズ<META>が下落。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、広告収入が好調だったほか、ファミリー・オブ・アプリも予想を上回り、好調な決算を発表した。しかし、株価は時間外で冴えない反応。アナリストからは「好決算ではあったものの、通期の資本支出が若干上方修正されていたことが影を落としている」との指摘が出ていた。通期の資本支出は380億-400億ドルを見込み、従来の370億-400億ドルから若干引き上げている。

 オンライン中古車販売のカーバナ<CVNA>が決算を受け大幅高。1株利益が予想の2.5倍になったほか、売上高も予想を上回った。EBITDAも予想を大きく上回っている。売上増とコスト削減により、利益が好調に推移した。

 工芸品やビンテージ品のeコマースを手掛けるエッツィ<ETSY>が上昇。前日引け後に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、1株利益は予想を下回ったものの、売上高が予想を上回った。手数料収入が増加したことと、今年初めに開始したギフト機能が浸透した。

 オンライン旅行のブッキング<BKNG>が決算を受け上昇。グロスブッキングが予想以上に伸び、主に欧州での好調な業績が牽引し、宿泊数も予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期のグロスブッキングの見通しを上方修正した。

 ネット証券のロビンフッド<HOOD>が決算を受け大幅安。経常収益が予想を下回ったことを嫌気。顧客向けプロモーション・プログラムによって経常収益の一部を相殺された。