為替市場はトランプ氏が提案する関税が世界貿易を混乱させる可能性に備えているようだ。米商品先物協会(CFTC)が発表したIMM投機筋の建玉報告によると、ファンド勢はこの数週間、人民元とメキシコペソに対する売り持ちを増やしている。トランプ政権下で米主要貿易相手国の通貨に対する需要が落ち込むとみて、こうした売りを仕掛けているようだ。

 この2週間には、賭け市場でのトランプ氏勝利へのオッズ上昇と並行する形で、人民元とメキシコペソの対ドルのボラティリティーが急上昇している。

 アナリストは最近のレポートで「米国への輸入関税引き上げの現実味が増している。個々の新興国への直接的な影響だけではなく、世界貿易への連鎖的な影響も予想される」と述べている。

USD/JPY 150.25 EUR/USD 1.0837 GBP/USD 1.3003

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美