JFA(日本サッカー協会)は18日、10月26日に予定されている「MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2024」に臨むなでしこジャパン(日本女子代表)のメンバー発表会見を実施。JFAの女子委員長を務め、同試合ではなでしこジャパンの監督代行を担当する佐々木則夫氏が、メンバー選考の背景や同試合に向けた意気込みなどを語った。
なでしこジャパンは今夏に行われたパリオリンピック2024(パリ五輪)をベスト8で終え、大会終了後には池田太監督の退任を発表。正式な後任が決まらないなかで、韓国女子代表との一戦を迎えることとなった。佐々木氏は2024年内に正式な指揮官を迎え入れたいとの意向を示しつつ、現時点での状況は「いろいろと交錯している」と率直に明かしている。
今回の韓国女子代表戦には、23名の選手を招集。パリ五輪を主力として戦った選手たちも数多く招集されたが、佐々木氏は今回のメンバー選考基準について、「年齢層は若手、中堅、ベテランと揃えつつ、(昨年の)ワールドカップ・五輪の前からやってきたことから得られた反省・改善点を考慮しました。良いところは継続してアプローチし、韓国戦に臨みたいと思っています。できれば、その次の指標となるようなゲーム・トレーニングをして、次の監督にバトンを渡したいです」と語っている。
また、初招集となったGK大熊茜(INAC神戸レオネッサ)、FW土方麻椰(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)、FW松窪真心(ノースカロライナ・カレッジ/アメリカ)の3名に加えて、なでしこジャパンの試合に出場した経験もあるDF小山史乃観(ユールゴーデン/スウェーデン)と実に4名が、今年8月から9月にかけて開催されたFIFAU-20女子ワールドカップコロンビア2024で準優勝を果たしたヤングなでしこ(U−20日本女子代表)から“昇格”を果たす形となった。佐々木氏は「U−20でしっかりと頭角を現した選手は、今後のなでしこの重要な選手に成長してほしいという願いがあります。なでしこのイズムを注入してほしい願いも込めて選出しました」とその理由を説明。同大会には出場していないものの、現在20歳のFW藤野あおば(マンチェスター・シティ/イングランド)やFW浜野まいか(チェルシー/イングランド)らの名前にも触れた上で、なでしこジャパンの未来を担う若手選手たちに対して、次のように期待の言葉を寄せた。
「彼女たちのみならず、藤野、浜野、古賀(塔子)、谷川(萌々子)など、10人近い若手選手が今回のメンバーには入っています。このような若い選手が高い質を持って成長してくれることは日本の宝ですし、経験を持った選手、ベテラン選手がいる間に、彼女たちにはなでしこのイズムを継承してほしいと思っています」
一方で、26歳にして初招集を受けたDF遠藤優(三菱重工浦和レッズレディース)については、「WEリーグや女子ACLも見させていただいた中、質の高い攻守を表現していた」と高く評価。現在、負傷により長期離脱中のDF清水梨紗(マンチェスター・シティ/イングランド)と「ダブった印象を受けた」という佐々木氏は、次のような言葉で遠藤のプレースタイルを称賛した。
「運動量が豊富で、ただ動くだけでなく、タイミングが素晴らしい。浦和でも得点に絡んでいます。清水とまったく同じような選手という意味ではなく、遠藤のタイミングや守備のバランスも、個人的には高く評価しています。過去に招集されたことがあるんじゃないかと勘違いしていました」
一方で、昨年のワールドカップで得点王に輝いたFW宮澤ひなた(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)は選外となった。佐々木氏は「今、試合にはしっかり出ているなかで、評価を落とすようなことがあったわけではありません」と前置きしつつ、「ただ、中嶋(淑乃)やWEリーグで活躍している選手に再度刺激を与え、成長につながることを期待しました。宮澤は経験もあるので、本人にもいろいろ話をした上での決断です。今後にも期待をしています」とその理由を明かした。
なお、佐々木氏は今回の対戦相手である韓国女子代表について、「最新の映像を見て分析しています」と語るとともに、「メンバーを見たところ、意外とベテランの選手も残っており、選手も把握しています」と発言。「私個人としては、アジアのチームと戦った中で勝率が一番悪いのが韓国です」と切り出すと、過去の対戦成績が5割となっている“宿敵”との一戦を「私にとっても緊張する試合」と表現しつつ、「負け越して人生終えられないと思います」と意気込んだ。
「MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2024」の韓国女子代表戦は、10月26日の14:20キックオフ予定。会場は『国立競技場』で、 TBS系列における全国ネット生中継が決まっている。
ハピタス
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