[画像] 中国企業、世界ディスクリート半導体市場でシェア拡大

中国企業、世界ディスクリート半導体市場でシェア拡大

黒竜江省穆棱(ぼくりょう)市の北一半導体科技の工場で働く従業員。(2022年8月4日撮影、ハルビン=新華社記者/王建威)

 【新華社上海10月5日】中国の半導体・電子業界の研究機関、芯謀研究(ICwise)はこのほど発表したディスクリート半導体市場に関する研究報告書で、半導体産業の回復と川下の応用市場の好転に伴い、24年の世界ディスクリート半導体市場が正常の成長ペースに戻るとの見通しを示した。中国企業は技術レベルが引き続き向上し、売上高が伸び、市場シェアが拡大しているとした。

 世界ディスクリート半導体市場は21年に32.8%、22年に19.2%の高成長を遂げたが、23年は半導体市場全体の不況を受け、伸び率は1.4%にとどまった。24年は、世界経済が徐々に回復し、パソコンや携帯電話などの消費者向け電子機器の需要が増加に転じたことで、ディスクリート半導体市場の伸びも拡大する見通しという。

 23年のトップ企業はドイツのインフィニオン・テクノロジーズで、売上高で同業他社を上回ったが、売上高は22年の62億1千万ドル(1ドル=約149円)から54億1千万ドルに、市場シェアが19.6%から16.8%にそれぞれ減少した。世界2位は米オン・セミコンダクターで、1位との売上高の差が40億ドルから32億元近くに縮小した。

 ICwiseの統計によると、売上高の世界上位20社のうち7社は中国企業で、杭州士蘭微電子、揚州揚傑電子科技、華潤微電子などがランク入りし、合計の売上高は引き続き増え、順位も上昇した。中国の上位10社のうち9社は売上高が増え、伸び率20%以上が1社、50%以上が2社となった。ランキングが10位だった企業の売上高は19億5千万元(1元=約21円)に迫った。