[画像] ボクシング早坂峻 決勝の相手が負傷棄権で一足早く東日本新人王決定も困惑「あのう…」

 「ボクシング・東日本新人王トーナメント・決勝」(11月3日、後楽園ホール)

 記者会見が5日、都内で開かれ、12階級の決勝進出者のうち21人が出席した。

 ライトフライ級は片渕龍太(KG大和)が負傷棄権し、早坂峻(横浜光)が東日本新人王に決定した。

 決勝は2回目となるはずだった早坂は「去年も決勝には来たけど完敗という形で負けちゃったんで、今年はしっかり勝って進みたい」と意気込んでいたが、棄権を知らされると「あのう…」と困惑の笑顔。「片渕君はアンダージュニアの頃からけっこう有名で、自分も知っている選手で、戦えるのを楽しみにしていたのでちょっと残念です」と棄権を惜しみ、「全日本頑張ります」と、その先に目を向けた。

 スーパーフライ級の大橋昌彦と高橋秀太は角海老宝石の同門対決。東日本新人王決勝の同門対決は2012年以来で、やはり角海老宝石の糸山良太が今野裕介に判定勝ちしている。大橋は「高橋さんと取っ組み合いしようかと思ってたけど、後でジムで会うので」とジョークで入りつつ、「強い先輩と決勝の舞台で戦えることを感謝したい。リスペクトを込めて勝ちに行きたい」と約束。年齢もキャリアも一つ上の高橋は「優勝します!」と短く宣言した。

 スーパーライト級のシャオリン孝司(協栄)は9月20日の準決勝でデビューしたばかりで最もキャリアが浅いが、K−1系の大会で活躍した元キックボクサー。「ボクシングを始めて今日で1年目。すごいボクシングが奥深いものだと思った。一番の新人だと思っているので、胸を借りて挑みたい」と意気込んだ。相手の南優作(E&Jカシアス)は欠席した。

 ウエルター級の金子佳樹(金子)は、日本人初の東洋(現東洋太平洋)王者として知られる伝説の名ボクサー、金子繁治さんの孫で、父は金子賢司マネジャー、おじは金子健太郎会長だ。

 関東学院大学卒業までは野球に打ち込み、東海大菅生高では西東京大会決勝まで進んだが甲子園出場はならず。一度は不動産関係に就職したが、ジム継承を視野に入れてボクサーとなった。金子は「全日本も一つの目標ですが」としつつ、「どうせやるならそれ以上になりたい」と、祖父超えを目指している。

 相手の福永啄巳(青木)は今年4月に1回TKO勝ちした相手だが「たまたまいいパンチが当たって勝てただけ。彼も経験が増えていると思うし、前回勝ったからといって油断することなく、初めて手合わせする気持ちで」、デビューから「4」に伸ばしている連続KO記録にも「KOを狙いにいくより、自分のボクシングをした結果がKOになったぐらいがいい。何より勝ちを意識したい」と自戒した。

 福永は「11月3日は僕が勝ちます」とリベンジを誓っていた。

 この他の決勝の組み合わせは次の通り。

 ◆ミニマム級 遠藤龍匠(川崎新田)−杉浦義(協栄)

 ◆フライ級 佐野篤希(伴流)−宇野楓麻(花形)

 ◆バンタム級 柳修平(三迫)−西屋香佑(横浜光)

 ◆スーパーバンタム級 阿部一力(大橋)−矢野円来(まるく=花形)

 ◆フェザー級 北本慶伍(三迫)−江田葵一(KG大和)

 ◆スーパーフェザー級 小野寺雅宗(石橋)−梶野翔太(角海老宝石)

 ◆ライト級 西野入稜央(横浜光)−本多俊介(E&Jカシアス)

 ◆ミドル級 盛合竜也(ワタナベ)−吉野健二(角海老宝石)