10年前にIS誘拐の女性、ガザから救出 イスラエル軍などが作戦

　イスラエル軍は3日、10年前にイラクで過激派組織「イスラム国」（IS）に誘拐され、その後、パレスチナ自治区ガザに連れ去られたとされるヤジディ教徒の女性（21）を、米国などと協力した作戦によって救出したと発表した。

ISに拉致され、パレスチナ自治区ガザから解放されたとされるヤジディ教徒の女性。第三者提供=ロイター

　ヤジディ教徒はイラクなどに住む少数派。イスラエル軍によると、女性は11歳のときにISに拉致され、ガザで拘束されていた。昨年10月に始まった戦闘で拘束していた人物が死亡したとみられ、その後、ガザ内に身を隠していた。同軍は、「米国、その他の国際的な関係者で調整した複雑な作戦」を実施し、女性をガザから秘密裏に救出。女性はイスラエルとヨルダンを経由し、イラクの家族の元に戻った。

　英BBCによると、ISは2014年、計3千人超のヤジディ教徒を殺害し、約6千人を捕虜にしていた。（エルサレム＝加藤あず佐）