[画像] 《復讐するため…》ススキノ事件・瑠奈被告(30)は被害者男性を「鹿」と呼んでクラブへ探しに “謎LINE”の意味が判明【ススキノ事件・第4回公判】

 札幌市の繁華街ススキノのホテルで2023年7月、頭部のない男性会社員(当時62)の遺体が見つかり、親子3人が逮捕された事件。死体遺棄ほう助と死体損壊ほう助の罪に問われた母親の無職・田村浩子被告(61)の第4回公判が札幌地裁で開かれた。

【写真】事件前に瑠奈被告が通った怪談バーの店内。リアルすぎる生首オブジェや血しぶきのような跡で覆われるトイレなど

「これまでの公判で、いびつな家族関係や猟奇的な犯行態様が明らかになってきました。瑠奈被告は中学時代から不登校となり、一家の中では“お嬢さん”と呼ばれており、その“お嬢さん”こそが一家の最優先事項だったといいます。瑠奈被告は父親である修被告のことを『ドライバーさん』と呼び、クラブや怪談バーへの送迎に徹夜で付き合わせていました」(裁判担当記者)

謎のLINE〈鹿がいるかクラブに潜入することは可能か〉

 家族関係や事件までの全容が次々と明らかになってきた、これまでの浩子被告の公判。しかしこれまで公判で、謎が残されたままの箇所も残っていた。

「事件が起きる10日以上前の、6月中旬に浩子被告が修被告に送っていた〈鹿がいるかクラブに潜入することは可能か〉というLINEのやりとりです。捜査では、ここで登場する『鹿』という単語は、書き換え後のもので、書き換え前は、『獲物』と入力されていたことが、スマホの文字入力履歴から分かっていました」(裁判担当記者)

 瑠奈被告と被害者が初めて会い、意気投合してホテルに行ったのが、5月27日の夜から28日の未明にかけて。当該LINEが送られた6月中旬は、修被告と瑠奈被告が、ホテルでの意にそぐわない性行為の“復讐”をするため被害者を探しに行っていた日のようだ。

 弁護士側による修被告への証人尋問で、修被告はLINEについて次のように明かした。

「被害者が週末、若者向けよりもうちょい上の人が行くようなクラブに行くという情報で探しました。この時、被害者のことは家族で誰一人名前を知らない状況で、『ともちん』、『とも』とかしか知らない。『ともちん探しに行く』だと娘の中では響きがよろしくないっていうことだったかも。『これから探しに行く人のことを鹿と呼ぼう』と娘から言って、わかりましたと」

 上述のLINEで登場した『鹿』は瑠奈被告の発案で、被害者のことを指す言葉だったようだ。修被告は、浩子被告が『鹿』の前に『獲物』と入力していた文字入力履歴については、聞いた記憶がないと答えた。

被告を発見し一緒に踊って和解も……

 その後、被害者を探しに行った父娘。2023年6月17日23時半すぎ、ススキノに到着し、18日の3時ごろ、クラブで瑠奈被告が被害者を発見した。当時の様子を修被告が法廷で証言した。

「被害者のほうに行って話しかけて笑顔で握手したり、一緒に踊ったり楽しそうでした。その後、僕のところに戻ってきたので、『謝ってもらうこと、そうでなければもう関わらないように』と、娘に言って送り出しました。

 その後、被害者と一緒に話して、抱き合ったりもしていて、揉めている様子は見受けられませんでした。戻ってきた娘からは『和解が成立したので次に会うことにした』と聞かされました。謝ってもらえたから次にまた会うと」

 次に会う約束も決めてSMプレイの練習まで行っていたという瑠奈被告と修被告。なぜ痛ましい事件につながってしまったのだろうか──。