フィリップ・ブラン監督率いる韓国の天安現代キャピタルスカイウォーカーズが、KOVOカップで11年ぶりに優勝を果たした。
KOVOカップは韓国バレーボール連盟の主催でリーグ開幕前に行われ、海外チームも招待されることもある大会。日本からは、昨年は男子のパナソニックパンサーズ(現・大阪ブルテオン)が参加、今年は女子のアランマーレ山形が参加している。A山形は9月30日に初戦を終え、韓国の仁川興国生命保険ピンクスパイダーズに敗戦しているが、決勝進出をかけてこれから10月2日と3日に試合が控えている。
男子の大会は女子に先んじて行われており、9月28日に行われた決勝では、元日本代表監督のブラン監督率いる現代キャピタルと、2017年から4シーズン豊田合成トレフェルサ(現・ウルフドッグス名古屋)の監督を務めていたトミー・ティリカイネン監督率いる仁川大韓航空ジャンボスが対戦した。日本に関わりのある指揮官が率いるチーム同士の対決となった試合は、フルセットの激戦となるが、3-2で現代キャピタルが制し11年ぶりに優勝を果たした。
試合後、ブラン監督は『スポーツソウル』のインタビューに応じ、「タフな試合だった。大韓航空のスタートは良かったが、様々な組み合わせを考えた。サーブとブロックがうまくいって勝てたと思う。ここ数日、選手たちに攻撃的で、かつ正確な意思決定をするように言った。これからも困難な場面で力を発揮できると思う。まだ修正しなければならない部分は多いが、今日は勝利を楽しんでほしい」と自身の戦術と選手たちの健闘を称えた。
また、今大会で初めて韓国のVリーグ勢の戦いを経験したブラン監督は、「各チームの主力選手、攻撃、守備を把握した。今後、私たちの戦術、技術を発展させ、リーグで良い姿を見せなければならないと思う」と語った。
優勝が決まり、嬉し涙を流す場面も見られたブラン監督。韓国リーグに来て初めての公式戦で優勝を果たしたことに意味があり、またこれから始まるリーグ戦においても大きな糧になるだろう。リーグ戦での戦術指導とチームの勝利にも期待がかかる。