家族の間では、往々にしてさまざまなトラブルが起きるもの。伏せられているだけで恐らく各家庭で何かしらの問題を抱えているはずだ。今回、話を聞いた牧野悟さん(仮名・28歳)は思いもよらぬトラブルに見舞われ、妹との関係がこじれてしまっているという。
◆家族とは疎遠な関係が続いていた

牧野さんは、都内の飲食関連の会社で営業を担当する青年。実家は埼玉の北部にあり、現在では家族の交流は年末に帰るくらいの関係になっているとか。仕事が忙しいことでLINEや通話で連絡を取り合うことも少なく、両親だけでなく4歳年の離れた妹とも疎遠な関係だという。

「両親はいまでも地元で飲食店を経営していて、ほとんど休みがない状況で仕事をしています。自分も土日が仕事になることが多く、他の家庭より連絡を取り合う回数は少ないと思います。ここ数年はコロナもあって年末にも帰らなくなっていて、家族の関係はかなり希薄です。妹とも仲が悪いわけではないですが、親密という間柄ではないですね」

◆妹が突然行方不明になってしまった

そんな牧野さんだが、8月のお盆頃に珍しく母親から「至急連絡がほしい」とLINEが送られてきたという。最近帰省していなかったので、たまには帰ってこいという連絡かと思いきや、意外な要件だったそうだ。

「電話してみると、母親は妹の所在を知っているかと唐突に聞いてきたんです。どうも、今年に入って連絡先がわからなくなってしまったとかで。電話番号も変わり、LINEも繋がらないということで、トラブルに巻き込まれたのではないかと心配していました。こちらも両親と同じ連絡先しか知らず、わからないと答えると妹の都内にあるマンションに行ってほしいとのこと。妹は、都内の大学に進学してIT企業に就職し、練馬区にあるマンションに住んでいました。そのマンションには引っ越しの手伝いで行ったことがあるので、今度の休みに見に行ってみると伝えて電話を切ったんです」

休日に妹のマンションを訪れた牧野さんは、衝撃の事実を突きつけられたとか。なんと、妹が住んでいるはずの部屋には別の人がいて、2年前から契約していると伝えられたそうです。

◆インスタからコンタクトを取ることに成功

知らぬ間に引っ越しをしていた妹。牧野さんは、妹と連絡を取ろうと会社にも連絡したが、すでに退職しているとの返事だった。両親にその事実を伝えると、母親は警察に連絡すると騒ぎ始めたそうだ。

「自分は去年の冬から妹と連絡を取っていなく、両親も最後にLINEをしたのが3ヶ月前。確かに、事件性もあるので警察に届けたほうが良いかと思いましたが、妹のことを考えてまずは大事にせず、何か連絡を取る手段がないか考えました。そんな時、妹のインスタアカウントをフォローしていたことを思い出したんです。昨年から写真は更新されていなかったのですが、アカウントはまだ生きている。ひとまず、DMを送って両親が心配して警察に届けを出すと騒いでいると伝えました」

◆“意外な職業”でひっそりと稼いでいた

行方不明騒動を起こしていた妹だが、警察という言葉がメッセージにあったからか、すぐに牧野さんへ返事があったそうだ。その内容は、新しい仕事をしていて忙しく、連絡先を変えたことを伝え忘れたというあっさりしたものだったとか。

「妹は、警察に行方不明の届けを出すという両親にビビったようで、すぐに連絡したそうです。両親は激怒し、すぐに実家に来るように伝えたとか。ただ、その後にさらなるトラブルが待っていまして。翌日に妹が実家に来たそうですが、バッグや財布などがブランド品で普通のOLが買えるものではないと母親が怪しんだ。夜の世界で働いている可能性もあると考えたんです。ただ、本人に問いただしても普通の仕事だというので、自分に聞き出してほしいと要請してきたんです」