[画像] 任天堂「パルワールド」開発・運営会社に対して特許権侵害訴訟 パルワールド側は「非常に残念」と徹底抗戦の構え

 任天堂が19日、ゲーム「Palworld / パルワールド」を開発・運営するポケットペア社に対して、特許権の侵害訴訟を提起した。任天堂の公式サイトなどで発表された。

【画像】今回訴訟された「パルワールド」のゲーム画面 運営会社は徹底抗戦の構え

 任天堂は「株式会社ポケットペアに対する特許権侵害訴訟の提起について」と題して文書を公開。訴訟の焦点は「被告が開発・販売するゲーム「Palworld / パルワールド」が複数の特許権を侵害しているとして、侵害行為の差止及び損害賠償を求めるものです」とし、「当社は、長年の努力により築き上げてきた当社の大切な知的財産を保護するために、当社のブランドを含む知的財産の侵害行為に対しては、今後も継続して必要な措置を講じていく所存です」と記した。

 これを受けて、「パルワールド」を運営するポケットペア社も同日に公式サイトなどで声明を発表。「当社に対する訴訟の提起について」と題して、任天堂の発信を踏まえた上で「現時点において、当社は訴状を受領しておらず、先方の主張や侵害したとする特許権の内容等について確認できておりません。これに伴い、パルワールドの運営及び提供においても、中断や変更の予定はございません。訴状を受領次第、必要な対応を行ってまいります」と回答した。

 また「当社は東京を拠点とする小規模なインディーゲーム開発会社です。私たちの目標は常に楽しいゲームを作り続けることです。この目標は今後も変わらず、多くのゲーマーの皆様に喜びを提供するために、ゲーム開発を続けます」と今後も変わらず運営していく意思を示し、「今回の訴訟により、ゲーム開発以外の問題に多くの時間を割かざるを得ない可能性がある状況は非常に残念ですが、ファンの皆様のため、そしてインディーゲーム開発者が自由な発想を妨げられ萎縮することがないよう、最善を尽くしてまいります」と記した。

 パルワールドは2024年1月にリリース。発売から1カ月で総プレイヤー数2500万人を突破するなど人気を博した。ただ発売前から「ポケモン」と類似するキャラクターなどの存在が指摘されており、ネット上などで波紋を呼んでいた。ポケットペア社は盗作疑惑を全面的に否定。任天堂はそれらの声を受けてか、1月25日に「ポケモンに関する知的財産権の侵害行為に対しては調査を行った上で、適切な対応を取っていく」と発表した。ただ、パルワールドや開発会社のポケットペア社を名指しはしていなかった。

 ポケットペア社は9月26日から開催される世界最大級ゲームショーの「東京ゲームショウ」に出展することを発表。また7月にソニー・ミュージックエンタテインメントとアニプレックスと共同でライセンスに関する「株式会社パルワールドエンタテインメント」を設立することも発表している。

(よろず~ニュース編集部)