◆米大リーグ マーリンズ4―20ドジャース(19日、米フロリダ州マイアミ=ローンデポパーク)

 ドジャース・大谷翔平投手(30)が19日(日本時間20日)、敵地・マーリンズ戦に「1番・指名打者」でフル出場し、記録ずくめの大活躍で史上初の「50本塁打&50盗塁」を達成しただけでなく「51―51」にまで上乗せし、チームの12年連続で自身初となるプレーオフ進出を決めた。

 初回先頭の1打席目で右中間フェンス直撃の二塁打を放つと三盗を決めて50盗塁。2回2死一、二塁の2打席目は右前適時打を放ち、二盗を決めて51盗塁とした。3回2死一、三塁の3打席目は左中間への2点適時二塁打。6回1死二塁の4打席目からは49号2ラン、50号2ラン、51号3ランと圧巻の3打席連続本塁打を放った。

 達成した記録を上げればキリはない。1試合の3本塁打、6安打、10打点はいずれも自己最高。10打点は球団記録にもなった。「50―50」はメジャーリーグ史上初の快挙。それを昨年右肘手術を受けた日からちょうど1年後に、昨年3月のWBCで優勝を決めたマイアミの地で達成した。メジャー6年間で縁のなかった悲願のプレーオフ進出決定がかすむほど、大谷は大暴れだった。

 だが、唯一この試合で逃した大記録がある。サイクル安打だ。実は3回2死一、三塁の3打席目では、左中間を真っ二つに割る当たりで、三塁を狙った。だがマーリンズ守備陣の「8―6―5」という完璧な中継プレーもあって際どいタイミングだったがタッチアウト。結果的には17塁打で、サイクル安打を超える活躍を見せたが、19年6月以来2度目となる偉業も惜しかった。

 圧巻の活躍を見せた大谷は「これだけ打てたことは多分人生でもないので。自分が一番ビックリしてるかなという感じですかね」と驚きを隠せないほどだった。