[画像] 「石焼きビビンバは中国の文化遺産?」3年前に指定…韓国政府の対応不十分に「懸念」

石焼きビビンバの調理法などが3年前に中国の無形文化遺産に指定されたにもかかわらず、韓国政府の対応が不十分だという指摘が出た。

19日、サイバー外交使節団「VANK(バンク)」などによると、中国吉林省政府は2021年12月、公式ホームページに第5回省級無形文化遺産の計65項目を承認し、石焼きビビンバの調理法を地域無形文化遺産リストに含めた。

石焼きビビンバを省級文化遺産に推薦したのは、吉林省内の延辺朝鮮族自治州だった。また、関連文書には「朝鮮族石焼きビビンバ製作技芸(調理法)」という項目に記されている。

実際、中国全域で店舗数が1400カ所を超えた現地フランチャイズ「米村拌飯」は、石焼きビビンバを代表メニューとしている。このフランチャイズは石焼きビビンバについて「朝鮮族の非物質文化遺産」として紹介している。

この他にも、カレトックなど米で作った餅の調理法も吉林省の無形文化遺産にともに登録されている。餅の調理法は吉林省内延吉市が推薦した。

バンクなどは、石焼きビビンバのほかにもユンノリとキムチのレシピなど少なくとも17件が中国の国家無形文化遺産に指定されていると把握している。

文化界では「現在は石焼きビビンバの調理法などが吉林省の『省級無形文化遺産』となっているが、中国の国家文化遺産に昇格される可能性も少なくない」という懸念の声が上がる。中国政府が2011年に制定した無形文化遺産法に従い、各地方政府は省級無形文化遺産の国家級無形文化遺産への昇格を中央政府に申請することができるためだ。

その反面、石焼きビビンバは韓国の国家無形遺産としてはもちろん、地域無形遺産にも指定されていない。全州(チョンジュ)ビビンバが全州の無形遺産に指定されているが、文化体育観光部の韓国文化院連合会が作った伝統文化ポータルの「韓食文化辞典」によると、石焼きビビンバと全州ビビンバは厳然と異なる。「石焼きビビンバ」に対する中国の文化工程に韓国政府側の対応が急がれるという指摘が出ている理由だ。

国家遺産庁(旧文化財庁)は19日、説明資料を出し「中国政府の『文化工程』に対して対応論理の構築など戦略的アプローチが必要だ」とし「対応が急がれる無形遺産を選別し、追加の研究を進め、競争力強化策を立てる計画」と明らかにした。

また「必要な場合、ユネスコ人類無形遺産の優先登録に向けた先制的な措置を講じる」と述べた。

同時に、国家遺産庁は「他国が韓国の無形遺産を自国の遺産だと主張・わい曲する場合に備え、外交部、文化体育観光部、関連民間団体などと協力して韓国伝統の無形遺産に対する国際行事の主催、関連キャンペーンなどを推進する」と強調した。