19日の東京株式市場は総じて買い優勢の展開となり、日経平均株価は続伸する公算が大きい。前日の欧州株市場は主要国の株価指数が軒並み軟調だった。欧州市場でも米国の金融政策への注目度は高く、FOMCの結果発表を目前に見送りムードの強い展開となった。また、米国株市場の方は取引後半に上下に荒れ模様の値動きとなった。NYダウ、ナスダック総合株価指数ともにプラス圏で推移する時間帯が長かったが、FOMCの結果とパウエルFRB議長の記者会見を受けて結局安く引けている。FOMCでは事前予想通り4年半ぶりとなる利下げを決定したが、利下げ幅については0.25%ではなく、通常の2回分に相当する0.5%だった。当初はこれを好感する形で買い優勢に傾いたものの、上値は重い展開で、徐々に利益確定売りに押される地合いに変わった。FRBが大幅利下げに踏み切ったことで、米国の経済実勢がかなり厳しい局面にあるとの認識が広がったことも買いを手控えさせる背景となったもようだ。東京市場では9月に入ってから日経平均が下値を試す展開を強いられていたが、前日は3日ぶりに切り返した。きょうは、FOMCが通過したことで目先の不透明要因が解消され、ショート筋の買い戻しが全体相場に浮揚力を与えることが予想される。ただ、米国株市場同様にFOMCの結果に対し、やや消化難といえる状況で上値は重そうだ。外国為替市場では一時1ドル=140円トビ台まで円高が進んだが、その後は円安方向に押し戻されており、全体相場への影響は限定的といえる。

 18日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比103ドル08セント安の4万1503ドル10セントと続落。ナスダック総合株価指数は同54.760ポイント安の1万7573.301だった。

 日程面では、きょうは4~6月期の資金循環統計、8月の首都圏マンション販売、福留全銀協会長の記者会見など。海外では英金融政策委員会の結果開示、ブラジル中銀、ノルウェー中銀、トルコ中銀、南アフリカ中銀などの政策金利発表、週間の米新規失業保険申請件数、9月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数、4~6月期米経常収支、8月の米中古住宅販売件数、8月の米景気先行指標総合指数など。

出所:MINKABU PRESS