[画像] 空前のスケボー人気の原点、伝統的な種目で日本の芝田モト選手が金メダルに挑む!

9月20日に開幕するXゲームズCHIBA2024。今年は舞台を幕張メッセに移して行われます。スケートボード・バートの実況担当で、元スケボー少年の日本テレビアナウンサー田中毅が見所をお伝えします。

東京五輪から採用され、パリ五輪でも日本勢が大活躍したスケートボード。
五輪では「ストリート」と「パーク」の2種目が行われましたが、「バート」と言う種目をご存知でしょうか?
実はこのバート、Xゲームズでは1995年の第一回大会から採用されている伝統的な種目で、スケートボードの歴史はこのバートから多くのスターが誕生、さらには4年後のロサンゼルス五輪ではスケートボード競技にこのバートが採用されるのでは・・・?とも言われている注目種目です。

バーチカル(垂直)とも呼ばれるこのバートは、その名の通りボトムから綺麗な弧を描き、垂直に空へと伸びていく半円状の「バート」を舞台に繰り広げられます。ストリートやパークでは見ることのできない高さ、そして滞空時間を生かした超高難度のトリック(技)がこの種目の見所。堀米雄斗選手も、かつてはバートを練習していました。

この種目に世界から注目されている日本人スケーターがいます。大阪出身の芝田モト選手(29)。2017年のXゲームズで日本人初の金メダルを獲得し一躍スターダムに。
シグネチャートリックである“カミカゼ”をはじめ、芝田選手が史上初めてメイク(成功)したトリックはこれまで4つもあります。そして、高い技術はもちろんですが、芝田選手のもう一つの特徴は“スタイル”にあります。

 私が初めて芝田選手を取材させて頂いたのは一昨年、Xゲームズが日本に初上陸した時の記者会見でした。眼光鋭く、長髪のオールバックにレザーのパンツ、そして足元はブーツ。横に並ぶスター選手たちの中でも異色を放つオーラがとても印象的でした。会見終了後、少々ドキドキしながら話しかけてみると、物腰の柔らかさにびっくり。時間を気にすることもなく、どんな質問にも丁寧に答えてくれました。聞けばバイクが大好きで、休日は愛車のハーレー・ダビッドソンに乗っているそうです。

スケートボードやサーフィンなど、いわゆる“横乗り”の世界には、「Style is everything」と言う言葉があります。「スタイルがすべてだ!」と言うことなんですが、トリックを成功させることはもちろん、その際の手足の動き、姿勢、表情からファッション、普段の佇まいなどの全てが「スタイル」であり、その独自のスタイルを持ったスケーターが、ファンから愛され、支持され、カルチャーとなってきた歴史があります。

2022年撮影 芝田モト選手(左)と田中毅アナ(右)

私服姿から“スタイル”が溢れ出ている芝田選手なんですが、スケボーのスタイルは、オールドスクール、古風なスタイルを好みます。「技ばかりがスケボーじゃない」と言うのが芝田選手の考えで、デッキ(板)の回転数の多さなどが急速に進化している現代において、そこだけで競うのではなく、シンプルに高く飛んだり、美しく上体を反らせたり、あるいは手をついたりと、70年代〜80年代のトリックを織り交ぜながら観客を魅了します。
 6月にカリフォルニアで行われたXゲームズでは銀メダルを獲得。スタート前から大観衆は“モトコール”で盛り上がるなど、世界が注目しています。「普段は勝ち負けにこだわるタイプではない」と話す芝田選手ですが、日本開催のこの大会に向けては「今年は勝ちにこだわりたい」と意気込みを語ってくれました。あるいは新技の成功・・・と言う歴史的瞬間が訪れるかもしれません。XゲームズCHIBA2024お見逃しなく! 


【X ゲームズCHIBA2024】
9月20日(金) 〜22日(日)
千葉・幕張メッセにて開催
地上波日テレ等で連日放送!