[画像] 新宿DASH 〜2大プロジェクト 真夏の大ピンチSP!〜

新宿ベース基地。日本列島が熱波にさらされた7月中旬。夏野菜は無事育っているのか?「トマトっすか?すごい大きいこれ」新宿DASHに参加し、はや9か月の松田。
自分たちで植えた夏野菜、初めての収穫。「超うまい!甘いです」
さらに、「ヤングコーン」「(トウモロコシの)ヒゲは一粒一粒についてる」
その正体は“雌花"。
先端にある“雄花"の花粉がくっつくことで受粉し、ヤングコーンからトウモロコシに。

そして新宿DASH2大計画のうち1つ目が動き出したのは半年前の3月。
「これバナナ?」日本人が一番食べているフルーツ。
しかし、バナナは生育の限界が10℃とされる熱帯作物。
一年中温暖なフィリピンやエクアドルなど南国で栽培され、輸入品が占める割合は99.9%。国産バナナはたったの0.1%。

そこで、太一「(バナナの)担当でいい?」松田「やらせてください逆に!」
大都会のど真ん中で奇跡の国産・新宿バナナを!
その重要な苗を送ってくれたのは、5年前太一が訪れた国産バナナのパイオニア。
日本の寒さでも甘く育つよう改良された「もんげーバナナ」を育てる田中さん。

だが、挑む相手は寒さだけじゃなく、「夏の暑さも実は敵なんだって」
大都会のアスファルトは40℃を超えることも。
そこで地面からなるべく離すため、直径150cm・高さ80cmの巨大な鉢を。
そこへ総重量1.2トンの土を入れる。

前代未聞、大都会のコンクリートの上でバナナの鉢栽培。
上手くいけば来年3月には収穫できるというが、果たして!?
変化があったのは2週間後。先端からヤリのように葉が伸び、しかし松田、ドラマの撮影が忙しく、3か月ぶりに見たその姿は「貫通してるじゃん!」

大量の土を入れたことで、根がよく伸びたのか、松田とスタッフの予想を超える急生長を遂げ、ハウスの天井を突き破ってしまった。
「茎が大きくなっていくとともに、外側の葉っぱが垂れてきてる」木のように見えるが、実はイネやトウモロコシと同じ草の仲間。

幹の部分は、葉っぱが何枚も収納されており、外側から生長し、順に広がっていく。
「どこからでも陽が当たるように交互に葉っぱつけてる」
しかし、このままでは次々に葉っぱがぶつかってしまい、ストレスに。
そこで「じゃあハウス(の天井)開けていく?」天井に穴を開け、葉っぱを開放。

だが太一「(風で)折れちゃうかもね」
というのも、バナナの葉は大きく風を受けやすい上、裂け目のような葉脈があるため破れやすい。
しかも、バナナを育てているのは、強いビル風が吹く大都会・新宿。
メイドインジャパンを成功させるべく、班長・松田が決断「ちょっと足していいですか」

つまり、開けた穴の上にもう一つハウスを軽くて丈夫な竹で。
ビニールハウスに高さ150cmを追加。「これで葉っぱが元気に伸びるね」
さらに生長を促すため子株を間引き。子株は親が実をつけるための栄養を吸い取ってしまう。その切った断面の水分を舐めてみると「苦っ…!やば」「苦味の奥にバナナの味が」

この水分の正体は、渋柿や茶葉と同じ渋味成分・タンニン。
外敵から身を守るための効果が。「バナナできた時感動するだろうね」
だが更なるピンチが訪れた7月。日本列島を襲った記録的な猛暑。35℃以上はバナナの生育に影響が出るが「(ハウス内)35.5℃です」しかも「上は熱い空気が溜まる」

確かにサーモカメラで確認すると、「38℃!?」生育の限界を3℃も超えている。
「これは相当ストレスかかってる」
班長・松田が出した答えは、「100均のクーラーボックスで“手作りクーラー"」
身近なもので南国ハウスの温度を下げる作戦。

クーラーボックスに穴を開け、中にハンディファンと保冷剤を入れれば完成。
キャンプなどで使えばテントがひんやりするというが、今回冷やすのは巨大な南国ハウス。
なので、「"氷"と"塩"を混ぜるとものすごい冷えるのよ」
氷だけだと0℃近くまでしか下がらないが、塩を混ぜると「-15℃!」

この手作りクーラーの冷気でハウスを冷やすと、「ちょっと涼しく感じる」
30分前は生育の限界35℃を超えていたが、「33℃くらいに下がってる」
さらに「アイス食べてみる?」そう、手づくりクーラーの中には、屋上のブルーベリーで作ったアイスが。
「ガチガチに固まってる」「うま!ブルーベリー濃厚」

一方、大ピンチの生き物が。去年の暮れ、5年がかりで新宿の屋上にやってきてくれた初代女王バチ率いる群れが「(数が)少なくてびっくりしてる」
棲みついてくれてから1年半。見守ってきた太一曰く、増え続けるはずのミツバチが減るのは異常信号。「女王バチが産んでないってことか」

女王バチは、働きバチを唯一産むことができる群れの生命線。すぐに、確認せねば。
そこで、ミツバチの専門家・藤原先生にお越しいただき、「女王バチいましたよ!」
さらに、「裏表見てもまだ子どもがいる」「サナギもいる。羽化するとミツバチになる」「(サナギから)顔出してる、出てきた!かわいい」

では、卵も幼虫もサナギもいるのに、なぜ群れの数が減っているのか?「時間が経つと女王バチとしての能力が落ちる」初代女王バチが来てくれたのは2022年の春。
そもそも寿命2〜3年と言われる女王バチに対し、働きバチは1か月ほど。
つまり、女王バチは絶えず卵を産み続けることで、群れを増やす事ができるのだが、高齢化が進み、産める卵が減ってしまったか。「少子化になってるかも」

女王バチの代謝が落ちる冬は、特に産卵が減る時期。巣箱を温め、1匹でも群れを増やせるよう「(巣箱を)一段減らす」「ハチたちが温まるようできるだけ密着させる」
さらに、ストロー状で、その中に温かい空気を溜める性質がある稲わらで巣箱に囲いを。

広い入り口は、隙間風が入らないよう保温性のある新聞紙を丸めて詰める。
「これで何とか冬を乗り越えてほしい」
そして、巣箱を開けても負担にならない、春を待って確認。
「これサナギじゃない?ハチの数も増えてる」「なんとか冬乗り越えたってことだね」
春は子育ての最盛期。増えてくれる事を願い、平屋となっていた住居を再び二階建てに。

と、今度は「砂糖水を作る」子どもたちのエサとなるハチミツを沢山作ってもらう養蜂技術。太一「ハチが溺れないように(砂糖水の上に割り箸を)浮かべる」
すると、すぐに「砂糖水飲んでる」先端がブラシになったストロー状の舌を出し、割り箸に染み込んだ砂糖水を舐めるように、吸い取っている。

大都会にも花が一気に増える4月。働きバチの頑張りに応えるかのように、初代女王バチは老いた体に鞭打ち、卵を産むお尻の先を巣穴の中に「産んだ、産んだ」
すると1か月後、巣箱の中は予想を遥かに超えていた。
「問題ない(サナギに)蓋してるし」
「スゴいじゃん!これはもう(勢力が)戻ってきたね」

さらに、1か月後の6月。「あの辺みんな風送ってるんじゃない?」
働きバチ自らが扇風機に。
1秒間に約150回羽ばたき、中にいるハチたちに涼しい風を送っている。
そもそもミツバチは、社会性昆虫とも呼ばれ、人間でいう会社のような組織を作る。
社長にあたる女王バチが出す特別なフェロモンにより、働きバチたちはやる気を出し、それぞれの役割を全うする。

特に夏場やる気マンマンなのが、巣の入り口でセキュリティチェック。
他の群れや外敵が襲ってきた時に追い払う役目の門番。
巣箱の中が暑くなると、警備と扇風の二刀流で働き、初代女王バチ率いる群れを支える。
と、太一、今度は2代目の新女王バチ率いる群れの異変に気付いた。
「ちょっと(数が)少ない?」やる気に満ち溢れた門番の姿は見当たらない。

さらに「なんか(体が)黒いよね」太一もスタッフも、初めて見る真っ黒な働きバチ。
急いで藤原先生に確認すると「女王バチがいなくなった時には黒くなることも」
さらに、「(働きバチが)自分は女王みたいな気分になる」
しかも、女王バチではあり得ない「1つの巣の中に3つ卵がある」

女王バチがいないと働きバチが無精卵を巣穴に複数産む。
無精卵からは働き蜂は生まれない…。
藤原先生「女王バチがいないかもしれない」
群れのトップが、突然死した際に起こる事が多いという働きバチの女王バチ化。

このままでは、働き手がどんどん減っていく上、女王バチ化した働きバチには、やる気フェロモンを出せないため、組織が崩壊してしまう。
「新しい女王バチをこっち(初代)で作るしかないけど、こっちの女王バチもいい年齢だよね…」だが、手を打つ間もなく、忍び寄る外敵が。

スタッフ筒井「太一さん!ハチが暴れてます」
太一「かなり死んでる…?」
それは、まさかの犯人の仕業だった。やけに黄色いミツバチの姿。
これは「セイヨウミツバチが蜜を盗みに来てる」
「うわー!結構いる!」崩れた組織には、戦う術もなく。
「やばいな…」全て乗っ取られてしまう前に、人間とミツバチたちの手で、乗り越えることはできるのか!?