――理系だと女性が少ない学部もやはり多いでしょうし、余計に目立ちそうな。

原島:専攻で100人ぐらい同期がいたんですけど、その中でも一番背が高く、目立っていました。でも大学生になってからは、そこまで周りの目を気にすることも少なくなりましたね。居酒屋でバイトをしていたんですが、やっぱり大学生くらいになると、個性的でキャラの濃い人にもたくさん出会うようになったので。

◆175センチを超えると、洋服の選択肢が一気に狭まってしまう

――モデルとして活動を始めたのは、社会人も経験していろいろ吹っ切れたからという感じですか?

原島:それはあると思います。やっぱりずっとどこかで、この身長を活かした活動をしてみたいという気持ちはありました。

――高身長女性モデルって確かに需要ありそうな気もしますが。

原島:ひと昔前と比べても身長の高い女性って表立って増えている印象はあります。最近はけっこう女性でも170センチ前後なら洋服の選択肢もありますね。ユニクロなどでも丈の長いネット限定の商品などもあるので。

――編集・Y氏(170センチ)と並ぶと腰の位置が大変なことになっていますが……。

原島:私の場合は股下80センチぐらいのパンツがギリギリのラインですね。ユニクロは長くても股下74〜76センチという感じで、身長が175センチを超えると選択肢が一気に狭まります。特に大変なのはボトムス選びで、私はZARAを愛用しています。いま履いているデニムもそうですね。足のサイズも25.5〜26センチあって靴選びもその辺の量販店では難しいです。

◆ヒールを履くと「電車に屈んで乗車する」

――普段、ヒールは履きます?

原島:まず履かないです。ヒール履くと電車も屈んで乗車することになるので。日常生活で頭や手足をぶつけるのは日常茶飯事です。父や兄も自宅のドア枠や鴨居によく頭をぶつけていました。

――SNSを見ると海外にもよく行かれているようですが、原島さんは海外の女性と比べても身長高いほうなのでは?

原島:そうですね。ただ、欧米だと身長や体格も全体的に大きいし、いろんな見た目の人がいるから、日本より周りの視線を感じることは少ないです。日本だと無言で三度見ぐらいする人も本当にいるんですけど、海外では気さくに声を掛けてくれることも多く、海外旅行は好きです。

――また日本人に生まれ変わるなら普通の身長がいいですか?

原島:目立たない普通の生活がしたい気持ちも正直あります。でも、どうですかね。大人になると目立つことのメリットもあるので。冨永愛さんのようなカッコいい女性モデルを目指して、これからも頑張っていきたいと思っています。

<取材・文/伊藤綾>

【伊藤綾】
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii