そして誘われるままホテルへ行き、カラダを許してしまう。そして、Tとの行為はもちろん、誰もいなくなってからの体育館裏や校庭でのキス、イチャイチャがクセになり続けている。

◆「こんな私は、俗にいう変態かもしれません」

「ダメなこと。わかってはいるけれど止められません。Tから『ごめん。赴任してきたときから、狙ってた。興奮する』と耳元で囁かれるたび、『私も』と答えて発情してしまいます」

 百合さんは、「もういまの状況から抜けられないと思えば思うほど、興奮します。こんな私は、俗にいう変態かもしれません。でも、禁断の恋をしている人のなかには、私と同じようにスリルや罪悪感に興奮する人も多いのではないかと思います」と静かな口調でそう言った。

 さらに、「いつ、旦那にバレるのか。そしてそのとき、家族はどうなるのか。考えるだけで申し訳なく思う反面、ゾクゾクが止まりません」と付け加えた百合さん。やってはいけない刹那的な快楽に、彼女が後悔する日は来るのだろうか……。

<取材・文/夏川夏実>

【夏川夏実】
ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Twitter:@natukawanatumi5