[画像] GMO、生成AIを活用して約67万時間の業務時間を削減(上半期で) 従業員の83.9%が活用 複数のLLMのうち最も優れるのは?

GMOインターネットグループはグループをあげて生成AIの活用を進めている。その結果、グループ全体で約13万2千時間/月(前回調査差+約2万時間)の業務時間削減が実現。過去の調査も踏まえ、2024年上半期で約67万時間削減したと推定している。
GMOインターネットグループは、今後も従業員のAI活用状況を定期的に調査するとしており、すべてのパートナーがAIを活用できる人財となり、削減した時間でよりクリエイティブな業務に専念し、AIを活用した各種プロダクトやサービスの開発を加速することで、すべての人の「笑顔」と「感動」につなげるとしている。
●調査概要
調査テーマ「生成AI活用」実態調査 回答者数6,312人(有効回答5,153人)調査対象GMOインターネットグループの国内パートナー(正社員、契約社員、アルバイト、派遣社員、業務委託)調査期間2024年6月10日〜6月14日
●調査サマリ
●削減時間:
・生成AIを活用するパートナー一人あたりの業務削減時間は26.8時間/月(前回調査差+2.1時間)。
・グループ全体で約13万2,000時間/月(前回調査差+約2万時間)業務時間削減(国内前パートナーの約78.3%が活用していると仮定、1月の労働時間は160時間で算出)
・2024年上半期で推定約67万時間の業務時間削減を実現。
●利用しているLLM
・約半数(47.2%)のパートナーが、複数の生成AIモデルを使い分けている。
・業務において最も優れていると思う生成AIモデルは、GPT-4が65.9%、Gemini 1.5 pro・Claude 3 Opusが約5%ずつ。各AIモデルの特性を理解し業務に応じAIを使い分けている。
●注目している技術
「動画生成」が最多で50.2%、次いで「ロボット×AI」35.6%。 本調査は、2024年6月18日に発表したGMOインターネットグループのAI・ロボット事業への参入の情報公開前に実施したが、既に「ロボット×AI」について多くのパートナーが注目。
●GMOインターネットグループの生成AI活用調査結果
●1:AI活用率、一人あたりの削減時間がともに増加。リスキリング施策で後押し


・国内パートナー(シフト勤務除く)の83.9%が生成AIを活用(前回調査差+5.2ポイント)。
・生成AIを活用しているパートナーひとりあたりの業務削減時間は26.8時間/月(前回調査差+2.1時間)となり、パートナーが、次々とリリースされる最新のAIツールをキャッチアップし、一人ひとり使いこなしていることが推測できる。
・生成AIを活用しているパートナーの合計により、ひと月あたり約13万2,000時間の業務時間削減を実現。(前回調査差+約2万時間)削減時間数は調査するごとに増加している。
・GMOインターネットグループでは「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」として、全パートナー受講必須のAIセミナーや、2024年3月からは非エンジニア向けの3か月集中型のAI、RPAのリスキリング企画「虎の穴」を実施しており、このことから生成AIを活用するパートナーのすそ野が広がり、業務削減時間の増加にも貢献していると考えられる。
●2:複数のLLMの特性を活かし業務に利用

・AIの業務活用を行うパートナーに対し、AIの複数利用について質問したところ、47.2%と約半数が複数のAIを業務で使い分けていると回答。
・また、業務において最も優れていると思うLLMについては、65.9%のパートナーがGPT-4と回答。
・一方で、Gemini 1.5 proとClaude 3 Opusも約5%ずつの支持を集めており、各AIモデルの特性を理解し、業務に応じたAIを使い分けていることが推測される。
●3:「動画生成」「ロボット×AI」「AI搭載スマホ(エッジAI)」に注目

・現在注目している技術については、「動画生成」が50.2%と約半数となり、次いで「ロボット×AI」35.6%、「AI搭載スマホ」33.3%、「音楽生成」22.6%となった。
・2024年6月18日に発表したGMOインターネットグループのAI・ロボット事業への参入の情報公開前にも関わらず、多くのパートナーが「ロボット×AI」技術に注目していた。
●AIを活用しているパートナーの声
●2024年4月~6月まで最も成果があった業務効率化の事例について
調査/営業生成AIプロンプトポータル「天秤AI by GMO」で複数のLLMでの判断を比較することで、AIの回答が正しいかを確認する時間が減った。調査/エンジニアChatGPTを開発方法の調査に使うこと。完全な正解を得られなくても部分的にキーワードを引き出せるので調査のしやすさが上がる。調査/ディレクター  他社サービスの仕様理解。相談相手がいないため学習後のAIの回答をもとにブラッシュアップした。確認時間を数時間減らせた。 開発/ディレクターこれまでは他人に依頼していたGASの修正や開発が、AIを活用することで自分だけでできるようになった。翻訳・要約/エンジニア英文の要約では、1回の作業につき、15分〜30分程度効率化できている 要約/管理系理解し難い言葉があった際、AIに分かりやすく教えてもらうことで理解度の向上になった
●AIを使っていて「まだ自分(人間)がやったほうが良い」と感じたことについて
調査/ディレクター 法的な調べもの、判断。専門知識。アイディア/エンジニア専門分野におけるアイディア出し。現在のビジネスの利益をさらに上げる方法・クラウドのより良い設計などについては、一般論しか返ってこないため、まだ人間が考えたほうが良いと感じた。デザイン/クリエイター 過去のABテスト結果を踏まえた具体的なデザイン。AIに事前学習をさせる時間でデザインが終わるため。AIは0→60は得意だが70→75は苦手なイメージ。 EQ(心の知能指数)/カスタマーサポート人の気持ちを「汲み取る」ことは、まだAIよりは人間が行ったほうが良い。特にユーザーからの問い合わせ内容など、ハイコンテクストな文章・会話内容から「その先にある希望」を汲み取るのは人間のほうが優れている。
●AIしあおうぜ!プロジェクトリーダー 李奨培 氏 コメント

私たちのAI活用推進プロジェクトも、開始から1年以上が経過し、業務効率化の“勝ち筋”が見えてきました。そして、さらに突き抜けたアウトプットを実現するには、目的に応じた最適なAIモデルを利用することが必須です。 これらに対応できる社内ツールを我々は開発・提供し、目標の達成に向けてまい進いたします。