[画像] アーセナル、“守護神”ラヤがレンタルから完全移籍へ移行! 約56億円で買い取りOP行使

 アーセナルは4日、ブレントフォードからレンタル移籍加入中だったスペイン代表GKダビド・ラヤについて、2024−25シーズンより同クラブに完全移籍加入することを発表した。

 昨年夏、ブレントフォードからのレンタル移籍でアーセナルに加わったラヤ。当時、レンタル料300万ポンド(約6億2000万円)での加入で、買い取りオプションが付随していることも報じられていた。2023−24シーズン、“守護神”としてアーセナルの優勝争いを支えたラヤに対して、アーセナルは買い取りオプション行使を決断。イギリスメディア『スカイスポーツ』や『BBC』によると、買い取りオプションの行使に際し、アーセナルは2700万ポンド(約56億円)をブレントフォードに支払ったようだ。なお、契約期間は明かされておらず、長期契約とのみ伝えられている。

 ラヤは1995年9月15日生まれの現在28歳。バルセロナの出身ながら、2012年夏に16歳でイングランドに渡り、ブラックバーンのアカデミーに加入。翌年夏にトップチーム昇格を果たすと、サウスポートへのレンタル移籍を挟み、2019年夏には当時チャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)に所属していたブレントフォードへ完全移籍した。すぐさま守護神に定着し、チームのプレミアリーグ昇格に大きく貢献。ブレントフォードでは4年間を過ごし、公式戦通算161試合に出場。イギリスメディア『スカイスポーツ』の統計によると、プレミアリーグ全38試合でゴールマウスを守った2022−23シーズン、リーグ内で最高セーブ率(77%)を記録した。

 前記の通り、2023年夏にアーセナルへレンタル移籍加入。シーズン開幕当初はイングランド代表GKアーロン・ラムズデールがゴールマウスを守っていたものの、高いセービング能力と確かな足元の技術を買われ、昨年9月18日に行われたプレミアリーグ第5節のエヴァートン戦(○1−0)より正守護神の座を掴んだ。以降は公式戦通算41試合でゴールマウスを守り、シーズン最終盤まで優勝争いを演じたアーセナルを最後尾から支える活躍を披露。プレミアリーグでは最少失点のGKに贈られるゴールデングローブ賞を受賞した。加えて、クラブとして7シーズンぶりに参戦したチャンピオンズリーグ(CL)でも、ラウンド16セカンドレグのポルト戦でPKを2本止めるなど存在感を放った。

 また、ブレントフォード在籍時の2022年6月にはスペイン代表デビューも飾った。その後もコンスタントに招集を受け、FIFAワールドカップカタール2022でもメンバー入り。現在開催されているEURO2024でも、“ラ・ロハ”の一員として大会に参戦。これまでに国際Aマッチ通算6試合に出場している。

 完全移籍加入に際し、ラヤはアーセナルを通してコメントを発表。来る2024−2025シーズンに向けて意気込みを明かした。

「グーナーとして1年間のレンタル移籍を終え、ようやくこれからの数年間は堂々とアーセナルの選手だと言える。未来がどうなるのかは常に楽しみなもの。だけど、僕は常に今を生き、ここでの日々を楽しんでいるところさ」

「ここに来ることができて夢が叶った。この1年を通して、僕に多くを与えてくれたすべてのサポートに感謝したい」

 同時に、クラブを率いるミケル・アルテタ監督も、クラブを通してコメントを発表している。

「ダビドは昨シーズン、我々にとって重要な選手であることを証明してくれた。彼が正式に我々の選手となったことを嬉しく思う。彼は我々のドレッシングルームにおいても重要な存在なんだ。彼と仕事を続けられることを本当に嬉しく思っている」

「彼は昨シーズンにここで築いた強固な基盤を、これからの数年間でさらに盤石なものとしてくれるはずだ。そして、我々とともにさらなる成功を収めて、それを楽しんでくれるだろう。我々のチームには非常に才能豊かなGKが揃っている。GKチームのような、固い絆のつながりを見るのが私は大好きだ」

 最後に、エドゥSD(スポーツ・ディレクター)は、次のような言葉でラヤの完全移籍加入を歓迎した。

「ブレントフォードからダビドを獲得できて、非常に喜ばしく思っている。彼はプレミアリーグ・ゴールデングラブを獲得し、我々と共に過ごした最初のシーズンを素晴らしいものとした。彼は才能ある代表選手であり、偉大なプロフェッショナルであるだけでなく、非常にクラブ内でも尊敬されている人物だ。昨シーズン、彼がレンタル移籍していた間、我々は彼が持つこのような資質のすべてを目の当たりとした」

「ダビドの完全移籍加入は、我々がメジャータイトルに挑戦するチームを作り続けていくための戦略として、代表的な具体例となってくれるはずだ。我々は、ダビドがもっと多くのものをこのクラブにもたらしてくれると知っている。我々全員で歩み続ける旅の一部に、彼の存在があることを、非常に嬉しく思うよ」

 なお、2023−24シーズンもラヤはアーセナルでプレーしていたため、“新戦力”とは言い難いが、今夏の移籍市場における加入第一号選手となっている。


【動画】アーセナルで守護神を務めたラヤの1年間