「アダルトサイトを見ていたら感染したというのは、Xにほんの一行ぐらいしか書かなかったんですけどね。それがおもしろいということで、私のXのフォロワーが4万人ぐらい増えました」

 こう話すのは、プロ棋士で、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)の株主優待生活が人気となっている桐谷広人さん。6月26日、《日曜にアダルトサイトを見てたらウィルスに感染、ひっきりなしに音がして画面の右下が占領されてネット証券の2ページ目が見られません》との投稿が大バズリ。閲覧数が3500万回近くとなり、「イイね」は24万に達した(7月4日現在)。

 桐谷さんが、10数年前に購入したアダルトビデオ(DVD)のタイトルを検索していたところ、突如パソコンから警告音が鳴り出した。画面にはウイルスに感染したとの警告が――じつはこれ、ユーザーの不安を煽って詐欺サイトに誘導する「サポート詐欺」なのだが、あわてた桐谷さんは、もう少しで被害にあうところだったという。

「パソコンに詳しい友人に頼んで見てもらい、いろいろ対策をしてもらったところ、警告や警報はおさまりました。お礼に『焼肉さかい』の優待券を使ってごちそうし、2人で美味しく食べました。

 私はその後、無料券を利用して東急歌舞伎町タワーの109シネマズプレミアで、超豪華な椅子に座って映画を観て、優待券を使ってテルマー湯に入り、帰ってきました」

 と、危機的状況でも優待生活を満喫したという。

 ここでどうしても気になるのが、桐谷さんがどんなアダルトサイトを観ていたのかだ。桐谷さんに聞くと、元レースクイーンでグラビアなどで活躍した後に、MUTEKIの作品などに出演、AVに転向した女優だと、照れくさそうに教えてくれた。

 桐谷さんがレースクイーン好きだったは! ということはスタイル重視?

「スタイルというか、私はかわいらしい顔の方が好きで、胸の大きい巨乳は好きではないんです。私は身長が166cmぐらいあったんですが、最近年を取って縮んで160cmぐらいになってね。

 女性はハイヒールを履くと背が高くなるので、歩くときに私より背が高くないといいと思います。と言っても、セクシー女優の方と並んで歩くことはありませんけどね(笑)」

 巨乳の女性より、胸が小さい女性が好みだということにも、桐谷さんらしい理由があった。

「私は高校を卒業してから東京に出てきて、1年間、将棋連盟で塾生をやっていたんです。4級から3級にしか上がれなくて、『これはもう、ダメかな』と思っていました。

 そんなとき、ある将棋ファンの人が『大きな家を借りたから、居候しないか』と声をかけてくれて、埼玉県北足立郡の大きな一軒家に住まわせていただきました。

 その人が結婚して、この大きな家を引き払って東京の阿佐ヶ谷に引っ越してね。向こうは新婚だから2DKの新築アパートに住んで、私にはその上の四畳半を借りてくれたんですよ。その人とは、亡くなるまで親しくさせていただきました」

 懐かしそうに話す桐谷さんは、当時を思い出したのか、照れながらこう続けた。

「その奥さんの胸が、ぺったんこなんですよ(笑)。3人でよく焼肉を食べに行ったんですが、ご主人は奥さんの前で『巨乳がいいよね』とか言うんです。

 言われた奥さんはかわいそうじゃないですか。奥さんは小さい胸にコンプレックスを持っていて、ずっと悩んでいたんです。それから胸が小さい女性がいいなと思うようになったんです」

 さらにこの女性は、桐谷さんにとって “あげまん” だった。

「ご主人が奥さんに『桐谷くんの試合の日だけは、朝ごはんを作ってあげてやれ』と言ってくれたおかげで、奥さんは月2回ぐらい、朝食を作ってくれたんです。

 そうしたら、ずっと将棋で勝ちが続いて、6連勝して1級になって、8連勝して初段になって、14連勝。年齢制限ギリギリでクリアして、クビを免れたんです。そんなことがあってから、顔がかわいくて胸の小さな女性が好みになりました」

 桐谷さんのハプニングの陰には、遠い昔にお世話になった “爆上げ” 女性の面影があったのだ。