3日、パリオリンピックに出場するU-23日本代表メンバー発表会見が都内で行われた。同日夕には同会場で選手による会見も行われ、関東のJリーグクラブから6人が登壇。DF大畑歩夢(浦和)、DF関根大輝(柏)、FW細谷真大(柏)、GK野澤大志ブランドン(FC東京)、MF荒木遼太郎(FC東京)、FW平河悠(町田)が質問に応えた。

──いまメンバーに選ばれた気持ちはどうか。

大畑「ホッとした感情が一番」

関根「ホッとしたというのと、非常にうれしい気持ちでいっぱいだった」

細谷「まずすごくうれしい。責任を持ってプレーをしたい」

野澤「特別な瞬間だった。すごくうれしかった」

荒木「ホッとしてうれしいと同時に、これから戦っていくというプレッシャーもある。うれしい気持ちとプレッシャーの二つ」

平河「素直にうれしかった」

──どんなプレーを見せたいか。

大畑「日本のために泥臭く戦って、メダルを取ってこれるようにがんばる」

関根「僕の特徴であるクロスや攻撃サッカーを出す。日本の勝利に貢献できるように」

細谷「まずFWなのでゴールを取って、チームの勝利に貢献できるような活躍をしたい」

野澤「日本のサッカーに貢献したい。GKなのでどの選手よりも責任が求められる。代表選手にふさわしいプレーをしたい」

荒木「日本のために、チームのためにも、人一倍走って責任を持ってプレーして、結果にこだわりたい」

平河「自分の特徴が攻守における対人とハードワークなので、チームに貢献できれば」

──パリ五輪の目標と意気込みは何か。

大畑「個人としては結果というところと、数字を残したい。チームとしてはメダルを取りに行く。期待して見ていてほしい」

関根「僕も個人としてはアシストや目に見える数字を目標に、チームとしてはメダルを取りに行く。取って日本に帰ってきたい」

細谷「数多くのゴールを取ること、金メダルを取ることを目標にがんばりたい」

野澤「このチームは優勝を目標に行く。自分としてはGKだが、1人分の力ではなくて、2人3人分の力を発揮できるように、エネルギッシュに戦っていきたい」

荒木「もちろん優勝を目指す。日本に明るいニュースを届けられるようにがんばりたい」

平河「個人的にも大事な大会になると思う。数字もそうだが、自分のパフォーマンスをしっかり出すことで、それがチームの貢献につながる。出るからには優勝を目指して、チームのみんなが同じ方向を向いてやることが目標達成には大切なので、そこを目指してがんばりたい」

──メンバー発表はどういう形で知ったか。オーバーエイジ(OA)不在で挑む決意はあるか。

大畑「自宅で観ていた。OAがいない難しさはあり、大会を知っているからこそのOAの良さもあると思うが、自分たちはしっかりやってきたという思いもある。安心していけると思う」

関根「クラブハウスでYoutubeで観ていた。OAについては、僕たちはU-23の選手たちだけでアジアカップを優勝した自信もある。OAがいなくても戦っていける自信もあるので、特に気にしていない」

細谷「自分もクラブハウスで観ていた。OAは特に気にしてはいない。自分たちを信じてやればいい結果が出てくる」

野澤「FC東京がチーム活動で小学校訪問に行っていたので、小学校で知った。OAに関しては、僕らが積み上げてきたものがあるので、全然十分戦えると思っている」

荒木「僕も大志と同じように小学校訪問に行っていた。OAはみんな言っているように気にしていない。自分たちだけでメダルを取る力はあると思っている」

平河「クラブハウスの食堂で、チームメイトと観ていた。OAに関しては、オリンピック経験者とは経験値の面で劣るかもしれないが、いままで積み上げてきたものがある。選手の各々の能力や特徴は積み上げてきた分がある。より理解しているということはメリットになる。いないから劣るといわれたらそうではないと思う」

──カタールのU23アジア杯を経て、世界と戦っていくうえで必要になることはあるか。

大畑「アジアチャンピオンになった大会は一試合ずつチームの力が出せていた。一試合一試合レベルアップもできていた。そういった結果でチャンピオンになったと思っている。五輪はもう一個さらにレベルが上がる大会。しっかり責任を持って、一人ひとりがやれたらいい結果がついてくる」

関根「アジア杯では普段味わえないような緊張感を味わうことができた。チャンピオンになれたことで成長できたが、五輪だとレベルがもう一段階上がる。アジアでは自分たちが保持することができていた場面でも、相手が持つ時間が増えたりする。苦しいときも、積み上げてきたものを出してやることが重要」

細谷「まずアジア杯で勝負強さがついたと感じていて、それをパリ五輪で出せれば、メダルのチャンスも出てくる。自信を持ってやっていければ」

野澤「大会を通して成長したことを感じている。GKとしては結果に直結するポジションで、僕は出ていないが、小久保選手(玲央ブライアン)がPKを止めて優勝をもたらしたことに刺激も受けた。GKファミリーとしても喜ばしい。重要なポジションなので、GK一丸となって戦っていきたい、相手がどうであれ持っているものを100%出すことは、簡単ではないが当たり前にしていきたいし、悔いが残らないように決断していきたい」

荒木「アジア杯で、一試合一試合チームが団結力がついて、勝負強さがついたと感じている。五輪でも一日一日一試合一試合で(団結力が)ついていければ、いい結果がついてくる」

平河「アジア杯は中国戦やカタール戦など、難しい試合が多かったなかで、勝ち進めたのはチーム力が上がった大会と感じた。五輪はよりレベルが上がるが、(A代表が)W杯でスペインやドイツを倒したように、予想していないことが起こる大会でもあると思う。選手が同じ方向を向いて、しっかり勝つというメンタル面、技術もそうだが、メンタル面も大事になってくる」

──U23アジア杯で感じた課題はあるか。

大畑「守備面で対人のところ、1対1で負けないところは通じたと思う。Jリーグでも、数字を残すことも意識して取り組んできた」

関根「クロスはこだわって、アジア杯から帰ってもやり続けた。逆にアジア杯で課題が残ったクロス対応はチームに帰ってから取り組んできたので、改善されてきていると思う」

細谷「課題は決定力だと思っている。攻撃の選手として責任を持って、パリで同じような結果を残さないように、しっかりと取り組めたら」

野澤「自分のプレーを表現し続ける。やりたいことを表現し続けることを取り組んできた。ミスは起こるものとして、ミスをした後どう立ち直していけるかを取り組んできた」

荒木「アジア杯は脳震とうであんまり覚えていないです(笑)。自分の良さをさらに伸ばすために、中盤で受ける、攻撃を組み立てるというところを、いまのチームでやっている」

平河「アジアで出た課題は、ゴール前の質や自分の特徴を最大限に出すというところ。自チームで取り組んできた」

──関根と細谷は一緒に発表を観ていたのか。

関根「本当は一緒に観ようと思っていたが、真大くんはケアを入れていて、そのタイミングで一緒に見れなかった。後にロッカーに来てくれて、二人で喜んだ」

細谷「マッサージを受けながら観ていたが、セキのもとに行って一緒に喜んだ」

(取材・文 石川祐介)