オーバーエイジ(OA)不在にも、若きサムライたちは自信をみなぎらせている。3日、パリオリンピックに出場するU-23日本代表メンバー18人が決定。2008年北京五輪以来となるOA不在のメンバー構成となった。

 3日のU-23日本代表メンバー発表会見後、同会場では関東のJクラブに所属するメンバーから6人、GK野澤大志ブランドン(FC東京)、DF関根大輝(柏)、DF大畑歩夢(浦和)、MF荒木遼太郎(FC東京)、FW平河悠(町田)、FW細谷真大(柏)が会見を行った。

 熾烈な五輪の舞台にU-23世代のみで挑む。A代表経験を持つOA選手の名前が候補に挙がっていたが、最終的にOAは無し。それでも選手たちは自信をのぞかせる。細谷は「自分たちを信じてやれば、いい結果が出てくる」と胸を張った。

 自信の源は、今春のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU23アジアカップの経験から来るものだ。U-23日本代表は海外組の主力を欠いたなか、大会前には予選敗退も囁かれていた。しかし、一試合ごとに心身ともに成長を見せた選手たちは8大会連続12度目の五輪切符を掴むと、さらに4大会ぶり2度目のアジア制覇も成し遂げた。

「僕たちはU-23の選手たちだけでアジア杯を優勝した自信もある。OAがいなくても戦っていける自信もあるので、特に気にしていない」(関根)。個々の能力だけでなく、予選を戦ってきたメンバーが大半を占めるという連係面での強みもある。平河は「経験では劣るかもしれない。だけど、より理解していることはメリットになる。いないから劣ると言われたらそうではない」と強調。荒木も「みんなが言っているように(OA不在は)気にしていない。自分たちだけでメダルを取る力はあると思っている」と自信を露わにした。

(取材・文 石川祐介)