[画像] 電通、企業文化の変革を支援するプログラム「Culture For Growth」を提供開始

電通は7月2日、顧客企業のビジネス成長のために重要な「企業文化の変革」を、独自のツールやフレームワークを活用して支援していくプログラム「Culture For Growth」を開発、同日から提供開始したことを発表した。なお同プログラムの開発・実施は、電通総研、電通コンサルティングなどの国内電通グループ各社との協業によって推進されている。

○Culture For Growthの開発背景

近年、既存事業の伸び悩みやDX(デジタルトランスフォーメーション)化などの社会環境の変化を受け、多くの企業が既存事業の変革や新規事業の創出に取り組んでいる。

しかし、「変革の旗揚げはしたものの、なかなかうまくいかない」「従業員を巻き込めていない、従業員の受け身の姿勢が変わらない」「その結果、新しい施策や事業が育っていかない」といった「文化についての課題」が多く挙がっており、経営者にとって企業文化の変革は重要な経営アジェンダとなっているという。

このような課題に対し、電通は、独自調査をベースにした診断ツールやフレームワークを活用して「成長のための企業文化創出」を支援していくプログラム「Culture For Growth」を開発した。

ここで使用された独自調査とは、2024年4月に、変革に取り組んでいる企業に勤務する全国20〜59歳の800人を対象に行った「企業変革のための企業文化に関する従業員意識調査」。

同調査結果から、各企業の「カルチャー診断」「人財診断」「イノベーション成熟度診断」などを可能にする独自ツールや、企業文化の課題を抽出するフレームワーク「変革のための企業文化マップ」などを開発。これらを活用しながら、顧客企業とのディスカッションやヒアリングなどを通して、方針やアクションプランを策定し、実施までサポートしたい構え。

電通が開発した、企業文化の課題抽出フレームワーク「変革のための企業文化マップ」

○Culture For Growthのプログラム内容

Culture For Growthのプログラムでは、企業文化を形成する複合的な要因として、企業の「パーパス」や従業員の「意識」「行動」などの、7つを特定(「変革のための企業文化マップ」の中央の青い部分)。

また、その7つの要因にとどまらず、それぞれの要因が複合的に生み出す「サブ要因」(「変革のための企業文化マップ」の周囲に配置された12項目)を抽出している点が特徴。

これにより、「企業文化とは、歴史に育まれた従業員の意識である」など、単一的・受動的に捉えられがちだった「文化」というテーマを複合的に理解し、従業員意識やビジョン、人事制度の変革などを通して、能動的に解決できるプログラムになっている。

さらにこの要因分析では、課題の構造化に加えて、企業文化の課題を定量的に測定し数値化・可視化することも可能。

今後も同社は、独自のナレッジやノウハウ、クリエイティビティなどを生かして顧客企業の「企業文化の変革」を支援し、活力ある組織・企業づくりと、その先の事業成長に貢献していきたい考え。